十月のレジメ
- 10/2 L&Gというマルチ商法の会社が出資法違反で捜査されている。5万人から1000億円を集めたという。伊勢の著名なまんじゅう、赤福の偽装事件、つづいて御福、老舗船場の関連事業も期限改竄、秋田の比内地鶏偽装事件起こる。駅前留学のNOVAの破綻と前社長の乱脈私物化ぶり。ニチアスの耐火建材の性能偽装。ようこれだけ続くと呆れる。いずれもトップの道義心、順法精神の欠如が指摘されている。
- 婦女暴行冤罪判決が富山地裁であった。冤罪が真犯人の自白で明確になったとき、被告はすでに刑期を終えて出所していた。今年鹿児島地裁でも公職選挙法違反の冤罪が確定した。司法界全体の能力低下に基づく事態と理解している。
- イラン南東部で旅行中の横浜国大男子学生が麻薬密輸組織らしい武装集団に拉致された。ついこの間ベルギー人男女が誘拐されたばかりの地域で、なぜこんな危険が明々白々の場所に、旅行するのか、安全音痴も甚だしい行為だ。万一の場合の我々にかかる迷惑を考えて行動して貰いたい。
- 沖縄で、教科書に「大戦中の集団自決を軍が強要した」と書けという運動が政党への圧力として盛り上がっている。教育に政治の干渉があってはならない。南京大虐殺を中国が「人民」運動で認めさせようと言うのと軌を一にする。歴史は事実記述を基本にせねばならない。大きな問題点は教科書でも賛否両論併記にすること。
- 10/8の毎日によると、政府と与党が低所得層対象に基礎年金増額を検討している。必要財源は9000億円を超える。また与党からも野党からも農民救済の予算処置が提案されている。高齢者医療負担増凍結案、整理予定の赤字公共病院の復活案などもバラマキの最たるものだ。1000兆円という借金の山が目に見えだした財政事情で、何をあてにこんなバラマキを心掛けるのか。孫、曾孫、玄孫の時代には対外的にも対内的にも、疲労困憊してのたうち回るだけの日本政府になってしまう。
- 民主党小沢党首は海上自衛隊の給油は反対だが、国連決議のあるアフガンへの地上作戦参加には賛意を表明した。とても民意に敏感な政治家とは思えない。10/11毎日には参加慎重姿勢といくぶん後退した。その彼に事務所費処理不透明の問題が与党側から騒がれている。前原副代表は、民主の旧自由系と旧社民系には本件に対する意見に隔たりがあると述べている。
- 17歳新入り力士急死の責任を問うかたちで、時津風親方が相撲協会から解雇された。文科省副大臣の政治介入でまずは処分を急いだようだ。ボクシング世界戦WBCフライ級のタイトルマッチ12回戦で、反則行為を繰り返した挑戦者の亀田大毅選手が、1年間のボクサーライセンス停止処分を受けた。父親でトレーナーの亀田史郎氏に対し、無期限のセコンド資格停止、史郎氏とともに試合でセコンドについていた兄の亀田興毅選手に対し、厳重戒告。所属する協栄ジムの金平会長は3カ月間のオーナーライセンス停止処分を受けた。相撲協会の不手際に対する批判を考慮してか、迅速な対応であった。マスコミの甘やかしに対する反省記事も出た。プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)をパ・リーグはリーグ優勝の日ハムが対ロッテ戦を3:2で破り優勝した。セ・リーグはリーグ戦2位の中日が1位の巨人を3:0で破り優勝した。MLBア・リーグ決定戦に、松坂・岡島のいるレッドソックスが4:3で優勝した。両人とも最終戦で投げ、松坂が勝利投手になった。
- NHK SP「ライスショック あなたの主食は誰が作る」第1部、第2部を見た。日本の食糧自給率が40%を切り、さらに低下しようとしている。欧米では100%あるいはそれ以上だ。中国産のコシヒカリ改良種の値が日本の米の数分の1という。国内米価は下落一方で、後継者不足で耕作放棄が相次ぐ。政府は重い腰を上げてやっと大農政策へ方向転換したが、今や時期遅しだ。戦後一貫して与党は中小農保護に徹して、全く世界に通用しない農業を作ってしまった。私は自給率向上を云う識者の議論に不賛成だ。せめて50%、60%にしたいという議論にも、余裕を持って100%が達成できるというビジョンがない限り反対だ。それよりも産業が元気な内に自由貿易を推進し、自給率が30%、20%に下がっても良いから、食料輸入のパイプを太くする方向に動くべきだ。私には戦中戦後の苦い思い出がある。あのころ自給率は80%はあったろう。それでも供給のパイプは異常に細まり、闇市場の拡大と米価高騰による飢餓への恐怖と、持てるもの抑えているものへの恨みが、世情を揺るがした。
- 厚労省は社会保険庁の怠慢行政やC肝感染情報隠蔽による患者の治療機会喪失事件で追及されている。防衛省では守屋前次官の納入業者山田洋行との長年のゴルフ接待問題、海上補給艦の給油支援が法目的のアフガン対テロ作戦ではなく対イラク作戦に使われ、かつ報告量が間違っていた問題などで野党に攻撃されている。丁度対テロ支援法が11月に失効するので、大きな外交問題となりそうだ。
- 全国学力テストで、小中学生は基本は出来ているが応用記述は苦手という結果が出た。毎日によると、国立私立にたいし公立の成績に格差がある。前者は入学試験で生徒をふるい分けているから当然だ。義務教育段階の選抜試験はどうあるべきか。公立も負けずに地域制全廃で学校自由選択にしたらどうなるのか。
- アメリカの大手銀行、証券9社のサブプライムローンの焦げ付きによる損失が2.7兆円に近いことが判った。日本でも野村ホールディングがすでに1500億円弱の損失を計上している。他に農林中金に400億、三井住友FGに320億、みずほ証券に260億の損失がでている。ヨーロッパにおける損失は日本以上に深刻のようだ。それにも関わらず会社決算は総じて良好で株価も高水準を維持できている。大会社だけだが。
- 地方法人税の分配が検討されている。本社所在地で徴収されるために、本社が集中する東京は圧倒的に有利になっている。全国平均より多い府県はあと愛知と大阪があるだけだ。これを法人の従業員数で分配するのなら判るが、支払い法人の事業とは関係のない地方にまで分配するのは不合理だ。この1年の法人所得は過去最高の57兆円と言われる。
- 建築家黒川紀章氏死去。
- 文化勲章受章者が決まった。理系では京都大学名誉教授・岡田節人(発生生物学)、米コロンビア大学名誉教授・中西香爾(有機化学)の2氏だった。やはり理系の文化功労者には、植物分類学の岩槻邦男、移植外科学・医学教育・医療振興の川島康生、高分子化学・分子組織化学の国武豊喜、材料化学・学術振興の桜井英樹、心臓血管外科学の鈴木章夫の各氏が選ばれた。文化勲章受章者は原則として前年度までに文化功労者として顕彰を受けた者の中から選考されることになっている。
('07/11/01)