四月のレジメU

ソロモン・ギゾ島沖でM8.0の地震が4/2に発生した。能登半島地震がM6.9らしいからその45倍のエネルギーだったことになる。津波は6m程度の高さだったようだ。オーストラリアプレートが太平洋プレートの下に潜り込む位置の、長さ300km幅100kmに及ぶ断層が最大3.6mずれたという。人口が比較的希薄な位置だからであろう、死者28人と超大地震にしてはまだ被害が少なかった。
ロシア元初代大統領エリツィン氏死去。ソ連を民主主義体制に大転換させた立役者として歴史に残るであろう。国葬になった。
'73ふじみ野市で北朝鮮在日工作員の妻になった日本人女性が殺害され、翌年2児は福井・小浜から北朝鮮に拉致された疑いが強くなった。11日殺害指揮者国際手配。
アメリカがマカオの凍結資金を解除したのにも関わらず、それを条件とした北朝鮮は期限を過ぎても核開発停止と査察受け入れを実行しない。
NHK SP激流中国を見た。前編は億万長者とその日暮しの農民出稼ぎ者の対比、後編は有力雑誌「南風窓」記者の奮闘ぶりであった。富裕村のリッチな生活と手配師に群がる日雇いたちの映像。マンション住民暴行問題の背後に匂う巨大会社組織の取材は荷が重すぎるとして編集会議では却下になる。現地の党機関の妨害に屈せずに、農村に人身売買で村の嫁にされた女性の記事を取材する。彼女には監視役が付いていた。300人の村に売られた花嫁が何10人もいると聞いた。国内では厳重な報道統制のもとで、こんなテーマですら活字にするまでは慎重な根回しが必要だ。党の方針に従属し協力せねばならぬと云う前提がある以上は、報道機関が我々並みの自由を享受する将来はまず来ないのではないかとさえ思える。
24日読売にミラノにおける中国人移民の警官隊との衝突事件が報じられていた。ミラノの一角に実質チャイナタウンが出現し、土地の文化にお構いなしの喧噪の街になって行くのにイタリア人が反撥している。ロシアや東欧各地でも同様の警戒心を住民が持ち始めているという。
11日に中国・温家宝首相が来日した。阿倍首相と会談、翌日に国会で演説。トップ会談が日常的に行われるのは双方にとって好ましいことだ。戦後日本側は政官民いずれも一貫して中国に対して友好的姿勢を継続してきた。今日の日本における嫌中感情は、前中国政権の主導した中国人民の反日姿勢、反日運動の裏返しであるから、やがては収まると思う。我々は中国の政治体制がいかなるものか経験した。トップの志向次第で対外国民感情の方向が決まる。草の根の善意など、情報コントロールにより全くと言ってよいほどに人民には伝わらない。この警戒心はもはや容易には解けないし、持ち続ける必要があるだろう。
来日首相の具体的成果は、予想通り、中国への日本の環境・省エネルギー技術援助だ。私らの世代が心血を注いだ技術で、例えばGDPあたりエネルギー消費は日本のそれは中国の1/10ほどの筈だ。だが中国に1枚の設計図が送られると全国に不法コピーが行き渡る。米国がWHOに著作権問題を提訴したが、今回の技術援助に関しても不法監視体制が満足に機能するという条件が必要だ。中国からは実のあるおみやげは何もなかった。国会演説では一番大切な日本に対する評価を飛ばした。原稿にはあったと訂正が出た。中国にTV生放送されたから、意図的に外したのではないか。
4/27阿倍首相がアメリカにブッシュ大統領を訪問し、日米連携を確認した。米議会には従軍慰安婦問題を取り上げる動きがあったが、事前説明が功を奏し、マスコミを巻き込むような大合唱にはならないようだ。首相が交代するたびに、従軍慰安婦問題は、あたかも踏み絵のように、謝罪声明要求の形でわき上がる。関わった世代はもう鬼籍か引退で現役から離れて久しい。忌々しいこと夥しく、次第に彼等のブレーキの利かない執念深さに疑念を懐くようになった。エリツィン元大統領は訪日したときシベリアにおける日本軍捕虜大量死にかんし、謝罪した。元首のこの一言で以降の日本人は無理でも怒りを静めた。友好関係を進めるには、こういう態度を政府も国民も持たねばならない。
2013年以降の地球温暖化対策である「ポスト京都議定書」の枠組みに関し、4/30の読売は具体的なデータを示しあるべき姿を示唆した。私は製造業育ちであったから、京都議定書が我が国に著しく不利である点は解っていた。既に我が国産業の熱効率は頂点に達していたからである。既に新聞に報じられたとおり、GDPあたりの熱消費が日本を100とすればEUが170、米国が210、インドが740、中国にいたっては1080。外国は節減代がたっぷりあるが、我が国にはほとんど無い。無理しても1tの炭酸ガスを節減するのに、アメリカなら150ドルで済むのに、日本は250ドルを必要とする。ポスト京都は熱効率水準で決めるべきだ。例えば電力では日本を100とすれば中国は129、鉄鋼ではロシアが125ものエネルギーを消費している。日本はその浪費分を削減するための技術援助をするだけで十分の貢献をしているという判断にすべきである。
4/7読売に「中国、ポスト京都に参加」という見出しで、中国のCO2削減への姿勢転換が報じられた。中国は世界のCO2排出量の18.1%を占める。日本は4.8%だ。国連のIPCCは地球温暖化報告書を採択した。'50年には水不足の被害が10億人に及ぶという表現は、米、中、サウジの反対で削除された。日本−チェコは後者の排出権を前者が購入することに合意した。

('07/05/01)