正月のレジメ

読売3日のトップ記事は日本・第1部・再生への道@で「美しさ漂流」「(日本の)歴史に無関心なぜ」という見出しであった。昨年は高校の世界史必修逃れが話題になった。国際化に背を向ける姿勢と批判したが、対極に美しい日本と日本史があっての世界認識であるから、当を得た総合記事である。同じ読売の「EU 5億人・光と影」に新加入のブルガリアとルーマニアがルクセンブルグの1/8の所得で、先進国は製造拠点やコール・センターをこの地に移し始めたという記事が注目される。「中国水面下の変化」では、英エコノミスト誌が民主主義度2.97(東アジア唯一の完全な民主主義である日本は8.15、不完全の韓国は7.88、北朝鮮は世界最悪の1.03)を与えた中国の、一党独裁を崩さないままの民主化努力を追っていた。
毎日3日のトップはロシア外務次官が、中ロが国境問題を面積折半で解決した裏話を訪ロの太田公明党代表にしていたことが分かった。麻生外相の北方4島折半発言はその後のものである。曲がりなりにも民主化をうたっている国ロシアと、いつまでも平和協定のない状態は許されない。ここらで手を打つべきかも知れない。
1/4読売夕刊トップに、日本品の模倣被害が年間9兆円になると出た。中国で製造、中東へ輸出急増という副見出しが付いている。過去の日本にも「安かろう、悪かろう」時代があった。しかし先進国ブランドただ乗りで叩かれた記憶は殆どない。外国専門書籍の写真海賊版が学校に出回った記憶ぐらいだ。それも外国学者が来校するときは処分指示が教授から出た。強大な軍事力を背景に悪辣な行為を、臆面も無くやっているという印象が拭えない。
ソマリア首都にエチオピア軍が進駐した。イスラム原理主義勢力「イスラム法廷会議」に対抗する暫定政府軍を支援するためという。アメリカがソマリアの原理主義勢力を爆撃した。イラクの主に首都バグダッドにおける爆弾テロが日常化した。イスラエルのガザ地区での無秩序化が報じられた。いずれもイスラム教内の宗派対立が主因らしい。まことに一神教的価値観が世界を動揺させている。
1/11の毎日にスペインが、来春の総選挙に合わせて、王位継承を男女平等にする改憲に動き出したことを報じた。先進校の中では我が国の女性の地位は例外的に低いと認識されている。天皇家の男子継承が、国民の男女平等にも関わらず、例外的に存在し、外国ではそれが国体と誤解される理由の一つになっているのではないかと危惧する。改憲の最重要問題として取り上げられることを望む。1/3読売に出た「王室新時代2.オランダ」は開かれた女帝の国という見出しだった。我が国皇室ももっと開かれねばならない。
1/13読売に「省エネ技術アジアに伝授、東アジア会議で首相表明へ」という記事が出た。同じ経済活動に日本を1とすれば、中国は8.7,インドは9.2,インドネシアは8.1のエネルギーを使う。伝授された国の利益は大層大きいだろう。技術支援は軍事力も資源もない日本の有力な外交カードで、これまでも再々使ってきた。でも日本にとってはブーメラン効果を伴う危険な手段で、援助技術に低賃金を載せた強力な競争相手が出現しては日本を脅かし、ものによっては企業を衰退させてきた。一方常任理事国問題でも明らかなように、援助相手はそれとこれとは別の姿勢に一貫していて、外交効果は、酷評すれば、そのときだけ政治家と外交官僚がいい顔をしたというだけに留まっている。何のために我ら研究者技術者が開発に悪戦苦闘したか振り返れば「ばからしい」話とも云える。きっちり外交効果を得る保証がないなら、せめて金銭上だけでもブーメランを補償するだけの対価を受けよ。
東南アジアサミットなどに出席のためフィリッピン訪問中の首相が各首脳と会談。日中韓復縁の兆し。温家宝首相4月来日。さて実のある話が出来るのか。1/14読売に世界の意識調査結果が出ていた。中国人は自らを世界2位と位置づけている。戦前の日本人意識も実力とは無関係に世界に冠たる神国日本であった。政府が自国民を煽り立て、逆に引くに引けなくなって、破局に突き進むようなことにならぬようにと願う。1/19中国が衛星破壊ミサイル実験に成功したという報道が出た。宇宙の平和利用に影を落とす行為として各国が懸念している。中国は軍事力で覇を競いたいのだろうか。ミサイル開発競争で一時は米国に対し優位に立ったソ連だったが、自国民に強いた犠牲が大きすぎたために、共産体制が瓦解した歴史が思い起こされる。安保理でのミャンマー民主化要求決議案に拒否権を発動した中国に、ミャンマーは天然ガス田探査権を譲渡した。
NHK SPで「インドの衝撃」3部作が放映された。第1部が頭脳大国、第2部が消費大国、第3部が政治大国というテーマであった。60倍の競争率というインド国立工科大学IITの卒業生たちを先頭に広がる中間層がインドを急成長に導く。読売に1/30から興隆インドという連続解説記事が始まった。第1部は夢の大地へと言う題で、ここ数年、8%前後の経済成長率を維持し続けるインドの現況をレポートする。インド関連債券が、ものにもよるが、35%前後のダントツに高い高配当を示している。次はBRIC'sという予言は真実味を帯びてきた。
防衛庁が防衛省に昇格した。安保理非常任理事国にモンゴルに代わってアジア枠で立候補の記事。朗報である。モンゴルに感謝。改めて日本の常任理事国入り反対の(被援助国)中国の不条理を思う。
1/7の低気圧通過で貨物船の座礁事故が発生した。幸い全員が救助された。船員は全員が中国人であった。昨年来日本沿岸の中国人操船の船が相次いで座礁事故を起こし、我が国に迷惑を掛けている。彼等の操船技量に疑問を抱く。
中国残留孤児が東京地裁で国に敗訴した。恨み声が新聞に載った。彼等の帰国を国民はこぞって支援したのに、苦難の補償を我々に要求するとは思ってもいなかった。戦禍のあとで苦渋したのはわれわれとて同様なのだ。日本では社会主義国など及びもつかぬと言われるほどの公的福祉制度が機能しており、彼等はそれを十分活用している。生活保護を60%が受けているという。日本語を忘れるほどに長期間滞在し、現地中国人と結婚し、家族を持ってなお帰国の決心をした理由の大半は、本人及び家族と中国そのものにある。苦難の大半の責任は中国内に潜んでいると云うことだ。なぜ日本政府を訴え、中国政府を訴えないのか不可解である。

('07/01/31)