四月のレビュー

- 民主党前原代表が辞任を表明した。永田議員も衆議院議員を辞職した。先月のレビューでは、証拠メールの信憑性ぐらいで辞任辞職を要求するなど国政に携わるものとして度が過ぎた騒ぎ方だと冷静対処を望んだ。党内に前原執行部の足を引っ張る動きがかなりあったようだ。世論調査では民主党が政権を託せる政党だと思う人はごく少数である。国会議員192人による選挙で小沢氏が代表に選ばれ、彼は対立候補であった菅氏を代表代理とし鳩山幹事長以下の執行部を留任とした。選挙の両氏得票差は47票であった。新代表は靖国問題に関し、A級戦犯は祭られる資格無しと発言した。信仰に関する中国の干渉には真っ向から対立すべきである。しかし日本敗戦の責任者で戦死でもない人間に頭を下げる気持ちは我々には全くない。小沢発言は日本人の靖国問題の本筋の一方を言い当てている。
- 小泉内閣が5ヶ年になり戦後では佐藤栄作、吉田茂内閣に次ぐ第3番目の長寿内閣になった。4/23千葉7区衆議院議員補選で民主党の太田さんが接戦を制した。ここのところ補選では民主党が連戦連敗だったため、新聞は小沢効果と書き立てた。
- 4/3読売朝刊に天下り先法人への国費支払いが6兆円という記事が出た。夕刊には国家公務員非常勤給与980億円が「物品費」名目で支払われたと報じられた。NHKは4/4のニュースで環境省の外注の93%が随意契約で、発注先の6割が環境省の天下り先だったと報じた。次の日には競争見積もりすらしていないと報じた。完全に予定価格と一致したケースも多いという。官吏の国費の私物化を是正する道はないのか。4/6読売は国交省発注建設工事が入札により予定価格の46-75%で大手ゼネコンあるいはそのJVに落札されたと報じた。4/9読売に厚労省管轄の勤労福祉施設の処分終了が載った。建設4406億円、売却127億円、さらに解体費20億円とあった。無駄遣いの典型である。4/12毎日に国交省官製談合が、民間の談合廃止の動きに対し官側がストップをかけたためであると報じた。目的は明確に天下り先の確保と記されていた。4/18読売に「汚泥」1000億談合疑惑の記事が一面トップを飾った。こちらは民間業者内の談合である。
- 4/23のNHKスペシャルで、不採算高速道の建設を通そうとする地方自治体の政治活動を報道していた。道路公団民営化以前の整備計画路線は全部建設することになってしまった。不採算線建設費の半分は国家予算になりそれは結局は都市住民の負担になる。国家の財政赤字は二の次三の次という姿勢に危機感を覚えた。
- 春の選抜野球は横浜高の優勝だった。ほとんど観戦しなかった。ゴルフの不動有理が史上最年少の29歳6ヶ月で40勝目を上げた。アメリカに行った宮里藍からはまだ朗報が届かない。
- 4/12 DNA鑑定の結果横田めぐみさん(拉致当時中学生)の夫が韓国の拉致被害者と分かった。出発点は帰国した蓮池夫妻の証言であった。日本政府が韓国に出向きその母親と姉の血液他を採取し分析した結果から結論が出た。否定し続けてきた韓国の拉致問題に証拠が出たことにもなった。先のめぐみさん遺骨DNA鑑定も別人であることを裏付けた。北朝鮮政府はほとんど信頼されなくなった。4/13読売に、韓国では拉致問題が南北融和への障壁とされ、被害者が孤立無援の状態だと記されていた。韓国は今まで全てについて北朝鮮に及び腰であったが、今回の証拠に対してどう出るか注目される。母の横田早紀江さんらが米国にわたり議会で拉致の証言し大統領と面談した。
- 4/18朝刊によると、クボタは工場周辺住民の石綿による中皮腫や肺ガン被害者88人に最高4600万円/人の補償を行う。因果関係が確定していない早い段階での本格的な補償は画期的とマスコミはこぞって大々的に報道した。5/1は水俣病公式確認50周年である。被害を拡大した最大の原因は、県庁や国家機関が事実が突きつけられても、「先例」のない事件には動かなかったことであった。この鈍感さは文系支配独特のもののように感じる。
- 新聞の特殊指定の見直し作業を公正取引委員会が行っている。新聞業界は反対のキャンペーンを繰り広げている。特殊指定が無くなると、価格競争が起き、「戸別配達」が危うくなるというのが反対の趣旨である。今までは全国均一価格で離れ島でもちゃんと配達され情報の公平な伝達に寄与してきたと自賛している。でもこれは全国津々浦々が高速道路網や高速鉄道路線に覆われ、空港を所持し、港湾整備せねばならぬという公共サービス公平論と同列の話である。今はラジオと新聞だけが情報源であった過去とは違う。何れのサービスも、赤字分は、煎じ詰めれば、都市ことに大都市に働く人々の負担になる。そこが承知しがたい。
- もう一つ。本日23日の読売は36ページ、これに日曜版が8ページつく。でも読む文字数はおそらく半ページ分ほどもないであろう。前夜のNHK-TVニュースと必要ならインターネットで用が足りている。この二つは離れ小島でも平等に届いている。新聞は確認のためにある。他の大半が余計なお節介情報なのである。販売員が売り込み合戦にうるさく戸別訪問してくる戸別配達制度も嫌いだ。自由競争で本当に大衆が新聞に何をほしがっているか知るべきだ。新聞社は太りすぎだ。ラジオにテレビ、囲碁将棋プロ野球文化センター旅行会社にはては引越センターまで何でもかんでも新聞社が主催せねばならぬ理由はない。大戦中の半ページぐらいの新聞が郵便か宅配便で配達される程度で結構だ。特殊指定廃止に賛成する。
- 中津川の中2少女が高1少年に廃業無人パチンコ店内で殺された。交際のもつれという。我々世代には報道される彼らの日常の行動が既に常軌を逸しているように見える。少年少女に依る凶悪犯罪が増加している。4/25のTVニュースでは、栃木那須の中3少女2名が担任先生の給食に薬物(抗うつ剤?)を混入し体調不全にさせた。叱られたことへの不満が原因という。
- フランスのシラク大統領は反対デモ参加者が100万を越したという「若者雇用契約CPEを含む機会均等法」を事実上撤回した。試用期間中の理由無し解雇を可能にする法案に若者が反撥した。政府は無資格者にCPEを限定する方針という。法そのものはお試し雇用機会を広げる意味で画期的のように思える。
- ペルー大統領選挙では反米左翼の候補が有力である。4/11 NHKクローズアップ現代で「南米の反乱〜広がる反米・左傾化のうねり」を放送した。米主導の新自由主義貿易政策で経済が活性化されても、潤うのは外国資本と上層部だけで、貧困層はますます苦しくなると云う現実に民衆が反撥している。
- ネパールでは国王の専制に対し大規模な抗議デモが発生し、毛沢東派武装勢力もこれに呼応して都市に侵攻している。国王は下院開催を約束して鎮静化を図った。
('06/05/01)