五月のトピックス

- 先月末、羽田空港の閉鎖中の滑走路に日航機が誤着陸した。管制官のミスであった。公共橋梁入札談合に検察の手が入った。公共事業に繰り返し談合問題が発生するのは、発注側(官)にそのニーズがあるからだという指摘が5/24の読売に出ていた。予定価格の権威を守る、次期予算枠を確保する、天下り先を確保するといったメリットである。5/29読売は道路公団橋梁工事の大半を天下り企業が受注していると報じた。道路公団の道路私権化はこれまでにも再々報じられた。
- 米通商代表部は4/29、中国を知的財産権に関する優先監視国に指定した。我が国でも中国の知的財産権侵害に手を焼いている。米国のようにはっきりと相手に判る形で不満を表明すべきである。愛国抗日運動「5/4運動」記念日は平穏に過ぎた。中国政府が強烈な管理体制を敷いたからである。時には大反日デモ、時にはデモ抑圧と、見え見えの人民操作で何を引き出せるのか。将来があるのか。少なくとも我々の心から中国政府及び中国人民に対する信頼が消えかかっていることだけは確かである。彼らがカードに使いたがる靖国参拝の是非は死者慰霊に関する文化問題であり、民主主義国の信教の自由に触れる基本問題である。米前国務副長官は講演で、このカードを使ったが従前のお詫び行動が日本から出てこないので、中国は動揺していると分析した。台湾にパンダを贈る。台湾独立はないという野党党首を熱烈歓迎したあとの話である。これも見え見えの外交策だ。
- ニセカード作りの中国人4?名逮捕。アパートの一室に出入りする中国人の挙動を怪しんだ周囲からの通報に基づく。宝石商強盗中国人2名逮捕。相変わらず中国人の犯罪が紙面を賑わす。31日読売に外国人登録証大量偽造団中国人6名今日逮捕と出た。17日人民元レート改革に関し、米財務省が10月までと言う期限付きの実施を盛った為替政策報告書を議会に提出した。5/29繊維3品目にアメリカは対中セーフガードを発動、EUも2国間協議を要請した。5/23訪日中の中国副首相が小泉首相との会談を直前でキャンセルして帰国した。今回の会談は中国側からの申し出でアレンジされ、勝手にドタキャンされた。靖国問題に対するパーフォーマンスと称し、何と日本の責任だという。平和時の国際関係としてはあり得ない非礼な行動である。こんな小児的外交戦術は世界から冷笑されるだけであろう。
- 4/29プロ野球で清原が累計500号ホームランをかっ飛ばした。古田はもう少し前だったが累計2000本安打を達成した。サッカーJ1の中山が150ゴール目を打ち込んだ。ゴルフでは尾崎直道が今期2勝目を勝ち取った。ベテランの活躍ばかりが目に付く。5/1 NHKは子供の運動能力低下を取り上げていた。真っ直ぐに走れぬ子、ろくろく投げられぬ子等の映像は衝撃的だった。平均の身長と体重は増加しているのである。特に体重増加率が大きい。デブ化だ。
- JR西日本の体質が尼崎脱線事故により白昼に晒された。事故列車運転士と車掌のオーバーランに対する虚偽報告、事故列車に乗り合わせていた運転士2名が、真横で一般市民も参加して救助作業をやっているのに、勤務先へ急いだ事実、事故突発を知りながら、天王寺車掌区の区長以下43人が互助会行事のボーリング大会に出掛けそのあと宴会をやった事実(その後の調査でその他の娯楽参加者数は百何十人に及んだ)、労働組合幹部がTVインタビューで会社の安全に対する姿勢の攻撃に終始した事実など、直接には仲間の乗務員の責任である大事故に、あまりにも不埒な行動言行だと非難の声が高まっている。社長が、事故発生とほとんど同時に、辞職を発表して、責任を取ったのとは対照的な現場職員たちである。だが欧米流に、身近な職員全体を共犯者ライクに扱う報道そのものが異常であるとする意見もある。
- すでに何度も不安全運転をしている運転士を、運転業務から外さなかった不決断が事故の最大の遠因と思える。5/5読売によると、列車は加速中で、カーブ寸前に非常ブレーキをかける(5/9読売では5秒前で126km/h出ていた)という信じがたい乱暴運転であったことが判った。国交省は鉄道各社に新型ATS設置を義務付ける方針という。ちなみに近畿圏の私鉄大手は設置済みだそうだ。
- 大事故に関連して5/9読売に輸血用血液のストックが危機的状態にあることを報告していた。原因は若者の献血者が減少し、ヤコブ病に関連した海外渡航者の献血制限が加わって献血できない人が増えたためという。献血手帳があった時代に、親の輸血確保のために会社の同僚から手帳を借りたことがあった。実際は家族の献血だけで済んだが、貸してくれた同僚にどれほど感謝したことか。今でもその人たちを忘れないでいる。弱者救済は正しい。でもお釈迦様にはなりきれない。誰でも彼でもとは思わない。いざというときの献血者自身への優先制度、献血者の輸血相手選択制度、手術後に輸血分を補償する関係者の献血予約制度、古代ローマの血税制度(兵役義務と納税義務が引き替えになる)類似の何らかの税金優遇制度など、献血者が献血行為に満足を覚えるシステムを至急作る必要がある。
- 5/9モスクワで60ヶ国の首脳を集めた対独戦勝60周年記念式典が行われた。プーチン大統領は、最も多くの犠牲(2700万人)を払い戦勝に貢献したのは旧ソ連だと強調した。小泉首相を含む旧枢軸国首脳3名を参加させたことでは画期的であった。5/7 NHKスペシャル・終戦60年企画・「ドキュメンタリードラマ 望郷」を見た。一方的な平和条約破棄により侵入したソ連軍に捕虜とされた陸軍軍医・渡辺大尉の、極寒のシベリア・ソ連捕虜収容所の記憶である。シベリア送りになり強制労働させられた将兵は数十万という。内1-2割が収容所内で死亡した。異常すぎるほど異常な事実であった。5/9には戦後ポーランドを追われたドイツ人1500万人の財産補償運動とポーランド国会の拒否決議を映していた。
- イラクで邦人拉致事件が発生した。英民間警備会社で働く男性斉藤氏である。重傷という。斉藤氏は自衛隊より仏外人部隊に21年勤務した戦闘プロである。軽武装の警備会社員2万人が米軍運営の諸々の業務とかイラク要人警護に働いているという。ほとんどは元軍人で給与は高い。一種の傭兵である。政府にはこの武闘グループと連絡を取る方法がないようだ。斉藤氏の弟の会見が放映された。「国に面倒をかける」と言った。かって拉致されたフリージャーナリストの家族が、相手の要求を飲んで(国策とは関係無しに)自衛隊を引き上げるべきだと発言し、物議を醸したのに比べると、いたって穏当な発言であった。5/27イラク武装組織のネット映像に死亡が伝えられた。
- ウズベキスタンのキルギスに近い町でデモが発生、大統領側が無差別に近い発砲でデモの解散を強行し、500人近い死者を出したという。ウズベキスタンでは独立の'90年以来現大統領が政権の座にある。元共産党第一書記。イスラム弾圧の独裁が続いている。国民の9割がイスラム教徒という。議会とか国民投票といった民主的手続きは政権維持に使われている。独裁を許す基盤は何かよく分からない。デモは反政府蜂起と受け取られている。地下のウズベキスタン・イスラム運動の影響も取り沙汰されている。政府はインターネットを含む報道の完全統制を敷いているので、情報には不確かな面が多い。
- '04年高額納税者番付を見た。大都会特に首都圏への経済集中は止まらない。その他では愛知が健闘している。近畿圏、北九州圏などはじり貧のようだ。上位100人の職業を見ると目立つのは、証券金融関連、衣食住関連、健康娯楽化粧関連等の非基幹産業従業者である。例えばコラーゲン製剤を美粧薬剤と称して売っている会社社長が入っている。コラーゲンなどどこにでもあり常食している高分子だ。毒にはならないがさりとて美人を作るとも思えない。化粧品商売とはそんなものだと言えば仕方がないが、女性の願望につけ込んだあぶく商売に思える。外国人が結構ランク入りしている。トップは投資顧問会社部長とかでサラリーマン初の快挙だという。彼には実質100億円ほどの収入があったことになる。マネーゲームのサラリーマンが成功報酬に100億を得、青色発光ダイオード発明の中村教授が、200億の価値という地裁判断に対し、8億ちょっとで手を打たねばならなかった社会の機構には、割り切れないものがある。基幹高度技術産業に携わる人たちはほとんど見あたらない。
- 国民投票の結果フランスはEU憲法を否定した。投票率は6割を超え、反対は55%だった。フランスは拡大EUが主権を制限するのに不安を感じている。トルコ加盟問題では、現にイスラム教徒流入によるトラブルを抱えている国として、否定的であったし、東欧諸国加盟によって産業の空洞化を生じ、結果として今までの高い生活水準が脅かされる事を心配している。続くオランダの動向が注目されている。東西ドイツの合併が今日でも双方に重荷を残しているのは事実である。もっと広範囲の統合には更に多くの試練を覚悟せねばならぬだろう。一頓挫もやむを得まい。
- 最高裁において、もんじゅ設置に国側が勝訴した。住民側の主張は、科学技術に100%確実な想定を求め、トラブルを絶対に起こさない実験を求めているようなもので、はじめから無理筋だと思っていた。こんな言い分が通る社会だったら、ますます理系志願者が減ってしまう。
('05/05/31)