三月のトピックス

- 韓国大統領が過去の植民地化にたいし、日本側の謝罪と賠償を要求する発言をした。3/3読売の社説は日韓関係の意図的阻害に見逃せない発言として、強い抗議姿勢を表明している。私も同感である。解説では支持率向上狙いの反日カードとしてあった。国民の内政に対する不満を対外問題にすり替える手は、政治家の常套手段ではある。中国と韓国は反日意識高揚をその常套手段としている。戦後60年になり現役はほぼ完全に戦争を知らない世代になった。すでに40年前に政治決着を見た、大統領だって経験しなかった事件をまた蒸し返す。我が国における中国人と韓国人の犯罪が外国人中図抜けて多いのは、この反日が免罪符になっていると改めて思う。かの国の政治家が反日がカードと思っている限りは、彼らとの深い交わりは遠慮した方がよい。
- 3/8読売に「日本の朝鮮半島支配はロシア併合よりはましだった」と書いた韓国高麗大名誉教授が、マスコミの一斉射撃の標的になったという記事が出た。この先生は日本の「正論」誌に寄稿したのである。韓国内では危なくて書けないのであろう。3/16島根県議会の「竹島の日」制定に対して韓国の反日ムードは異常に盛り上がった。17世紀には日本文献に記載され、100年前に島根県に編入された竹島を、韓国側は歴史的証拠も居住の事実も何もないのに武力で占領し、今もって占拠を続けていることを既定事実とする反日である。3/17読売の編集手帳に「宋襄の仁」を戒めとして解説していた。昨年、韓国が竹島の記念切手を発行したときに、日本でもと言う話があったのに、相手の鼻毛を思い計って甘い顔をしたのが「宋襄の仁」だというのである。なかなかお酢の利いた話なので、思わずにやりとした。笑えないのは韓国の防空認識圏内に竹島が取り込まれていることである。どの内閣の時代にこんな線引きをしたのか。竹島の上空に線を引くのが当然ではなかったのか。
- 中国全人代開催。この平和時に国防費が2桁の延びで3兆円を超えた。台湾独立に対する武力行使の可能性を示唆する法案(反国家分裂法)を可決した。中国は建国以来一貫して軍拡に努め、今やアジア地域では他を圧する共産党独裁の軍事国家になった。国民の負担に政権者は代償を用意せねばならないだろう、それも外地で。不気味な話だ。日本で云うなら魚釣島である。3/8読売に全人代代表の構成が出た。国家党機関の指導幹部が41%いるのに対し、農民が1.8%、労働者が1%という。中国誌「人物週刊」に「全人代は誰を代表しているのか」という論文が出たという。中国民主化の嚆矢として歓迎してよい傾向だ。
- コクドは西武グループ135社を支配する親会社である。その株の36%を所有する堤前会長が名義偽装問題で逮捕された。実質は64%を握っていた。インサイダー取引で巨額の儲けがあった模様。家憲とか側近とか墓所参詣とかマスコミから出てくる前会長像は封建領主そのもののようである。かってFORTUNE誌に世界一の富豪と紹介されたこともある堤氏が、お金に対する汚さで逮捕とは情けない。住友家が事業に「国益尊重」「浮利を追わず」を求めているのは有名だが、一代で西武帝国を作り上げた故・堤康次郎氏の残した家憲には、紹介された限りでは、堤家財産の保持にしか言及していない。今回事件は家の精神性の高低が最後に顔を出したいい例である。
- BS-iの唐招提寺・波乱の千二百年の第2話(3/3)に明治初期の廃仏毀釈運動が吹き荒れた頃、5円10円という二束三文の値段で仏像が売りに出された。その海外流出を惜しんで、三井の大番頭が当時のお金で2万5千円という大金をはたいて買い留めた話が出た。興福寺の五重塔がなんと5円?だったという。サラリーマンの月給が10円程度で、東京帝国大学のお抱え外国人が300円だった時代である。大番頭と言っても今のサラリーマン社長だから、彼自身は大した財産家ではない。だが上に立つ人として、国家への貢献が常日頃から念頭にあったことは事実であろう。三井でも三菱でも住友でも、よく見るといろいろ我が国文化に貢献している。堤さんも今後の参考にしてほしい。
- 3/7読売は、日本原子力学会が、水戸地裁の判決にもかかわらず、JOC臨界事故に国や旧動燃の責任を認めた調査報告書を近くまとめると報道した。私は常々高度に専門的知識を要する裁判には専門家を陪審員とすべきだと云っている。今は参考意見を述べる機会を与えられるだけだ。急に司法制度は変えられぬと云うなら、裁判官はせめて臨界条件の計算が出来る程度の勉強はしてほしい。来月新設の知的財産交際の初代所長が決まった。裁くのは相変わらず法律屋だが、大学教授や研究者から任命された非常勤の専門委員約100人を抱えるという。技術問題を法の論理とかでねじまげないように、よく監視してもらいたいものだ。
- 3/6NHKスペシャル「東京大空襲 60年目の被災地図」を見た。木造の日本家屋の燃焼を消火不能の火事にする焼夷弾の開発実験が興味深かった。人口密集地帯を取り囲む320万発で10万人の焼死者を出した。彼らは照り焼き状態あるいは蒸し焼き状態で死んだ。米軍作戦立案者は、戦争終結に導けるなら敵市民の虐殺は虐殺でないという論理のようであった。それまでは軍事目標だけに爆撃を絞っていた。勝敗が決定的になると、この論理が指揮官と言わず兵士の中にも必ず顔を出す。しかし世界の近代戦で軍の全面作戦に顔を出したのは、東京大空襲が始めてである。
- ダイエーが丸紅により再建される。日本ではスーパーは百貨店同様すでに売り上げ減少傾向にあるという。コンビニに取って代わられる部分が増えたらしい。ダイエーはこれから高齢者などに特化するような方向らしい。ソニーの会長社長が世代代わりになった。テレビもパソコンも勢いを無くしている責任を取った形だ。ソニーは今や社員数15万人、その内、外国人が6割という国際企業だそうである。新会長は文系のソフトを担当してきたアメリカ人、新社長は理系のハードを担当してきた日本人という。思いきった新布陣で過去の栄光を取り戻してほしいものだ。
- 3/8フジテレビが実施したニッポン放送の株式の公開買い付けは、36.47%に達したと発表した。1/3以上なのでフジテレビは、株主総会で経営にかかわる重要な事項を否決できる立場を確保したことになる。ライブドアの取得は3/16のニュースで過半数に達したことを知った。3/11、東京地裁はニッポン放送株のフジテレビジョンへの新株予約権発行を差し止めを命じた。3/17ニッポン放送の異議申し立ては却下された。司法の場での応酬は最高裁までの長い道のりを歩くことになるようだ。フジの日枝会長はライブドアとの話し合いにやや軟化の兆しを見せている。大衆雑誌には堀江社長の私的周辺記事が賑やかになりだした。古き良き日本からはかけ離れた感覚の持ち主のようだ。
- 3/13の千葉知事選挙で、現知事の堂本あき子氏が自民推薦の森田健作候補との接戦を制した。大票田の開票はいつも遅れるので、はじめ森田候補がリードしても逆転を予想していたが、開票率が80%を越してもまだその状態だったので、あるいはと思わせた。NHKの出口調査は正確であった。当確は開票率96%になってやっと出た。数%の開票率でもう当確が出る選挙もあるから、激戦中の激戦と言える。最終僅かに6千票差だった。正直言って、民主から自民に鞍替えしたオポチュニストのタレント候補が、いかに著名だとは云え、ここまで票を取るとは思っていなかった。5期続いた沼田前々知事の放漫財政のツケを処理するのに4年掛かった。堂本さんらしい県政を今度の4年に期待したい。選挙民の内訳を見ると、公明と共産支持者以外は政党色の薄い投票をしていることが分かる。公明党がキャスティングボートを握っていたことが鮮明になった。新興住宅地をもつ都市、東京都に近い衛星都市に堂本支持者が多く、農村地帯、都会の旧市街部に森田支持者が集まる傾向が出ていた。投票率が久しぶりに4割を越えた。
- マラッカ海峡で日本のタグボートが海賊に襲撃され、船長他3人が拉致された。ロケット砲まで持っていたという。スマトラ沖地震後しばらくは各国軍隊がうろうろしていたから鳴りを潜めていたが、各国軍の引き上げと同時に活動を開始したのであろうか。海賊事件がここ10年以上年に100件200件と起こる多発地帯なのに、周辺国の警察力だけでは何ともならないのが現状である。アフガニスタンやイラクよりも、我々には緊急の問題なのではないか。3人は3/21に無事解放された。水面下で身代金が動いたらしい。拉致集団はプロの軍隊のようによく訓練されていたという。
- 3/19夕刊読売にスパイウエアの解説が出ていた。開いた覚えもないのに、パソコンに使っているソフトの開発会社の広告が流れる。意識していなかったが、セットアップ時の使用許諾同意書の条件に書いてある場合があるそうだ。同じ新聞に、次世代テレビ画面がSED(表面伝導型電子放出ディスプレイ)に取って代わられる日が遠くないと報じていた。キャノンと東芝の共同開発だそうだ。安価だそうだから、大衆のホームシアターの夢も間近と云うことか。やはり同じ新聞の「失敗恐れぬ体制づくりを」という記事には同感であった。H2Aロケット開発に対するお偉文官たちの、実験の意味を知らない発言に対する苦言である。失敗や見落としのない研究などどこにもないと身体で判っていないと、すぐ足を引っ張る方に廻ってしまう。真の研究開発一流国国民かどうかは、失敗に対する反応で決まると思う。
- ライス米国務長官が来日し、BSE検査法の対立で止まっている輸入を再開せよと要求した。輸入禁止になってからもう1年半ほども経っている。2億人ほどのアメリカ人がその間毎日のようにアメリカ産の牛肉を食い、BSEらしい病気を発症しなかった。これだけ人体実験が進んだあとなのだから、禁止の理由など何もない。島村農相は消費者の安全を表看板とするが、国産牛保護の目的も大きい。郵政民営化は、合理化に反対する自民党議員のために立ち往生している。国家財政窮乏の折りだ。何かにつけ「パンとサーカス」を優先して貰ってきた地域(農漁村)は少しは遠慮すべきだ。郵便物のたいして来ない場所にまで既得権としての郵便局確保とは何事だ。
- 3/20福岡沖でM7.0の地震が発生した。横方向の断層地震であったので津波は起こらなかった。BS1で紹介されたABC局のニュース番組で、アメリカではいち早く報道されたことを知った。正午にNHKで約1時間見た内容を的確に要約したような見事な編集ぶりだった。我が国のマスメディアではほとんど報道されなかったが、自衛隊などの組織立った救出活動をも紹介していた。ブロック塀が倒壊して老女1人が死亡した。唯一の直接の死亡被害者であった。地震のたびにブロック塀倒壊による被害が出ている。之は人災である。危険状態に放置したままの所有者を厳しく罰すべきである。同様にビルのガラス破片落下による被害も報じられた。之も明確に人災である。ビル所有者を処罰すべきだ。新潟と言い、福岡と言い、地震予知連が予想しない場所、東大地震研が重点観測していない場所にばかり地震が起こる。東大地震研の教授が、日本列島のどこで地震が起こっても不思議でないと強調し始めたのは最近のことである。3/28にスマトラ沖でまたもM8.7の大地震が発生した。断層のずり角度の関係で昨12/26のような大津波は発生しなかった。
- サッカーは3/25の対イラン戦に破れた。2:1であった。場所はイラン。イランの応援は熱狂的だったが、我が国の国旗国歌に失礼な振る舞いはなかった。しかしイラン対北朝鮮の北朝鮮における試合ははじめから異様な雰囲気であったようだ。試合前にもう群衆がグランドに降り出したり、判定を巡り何人もの北朝鮮選手が審判を小突きながら食ってかかるシーンがでた。グランドに瓶などが投げ込まれたり、イラン選手のバスが群衆に取り囲まれて1時間も立ち往生したことが報じられた。あらゆる憤懣が民族主義の仮面の下にサッカー会場で爆発したと言うことだろうか。イラン選手こそいい迷惑だった。日本が相手であったならきっと人身傷害事件に発展したであろう。昨年の中国人の、反日をサッカーにぶっつけた応援を思い出させる。結果は2:0でイランの勝ちであった。対バーレーン戦で日本は辛くも1:0で勝った。
- 4/2ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が死去した。私は宗教間の和解に努力を惜しまなかった人という印象を持っている。
('05/04/05)