正月のトピックス(その2)


1/4読売に政府の皇位継承案なるものが一面に出た。女性天皇認容、永世皇族制の廃止などをうたっている。まずは常識的な修正案である。二次大戦で枢軸国側に付くという決断を下し、敗戦の憂き目を見た。最終の決断者は天皇であった。私は天皇の地位を憲法に記載せず、英国同様に慣習として地位が支持されているという姿が望ましいと思う。国民全体が絶対の拠り所のない不安の競争社会にいるのに、天皇家だけは憲法記載の絶対安全の地位を持つのは同じ人間としていかにも不平等だし、二次大戦の責任に対する反省もある。憲法の地位から降ろすのが穏当と思える。
青色LED訴訟の和解が東京高裁の仲裁により成立した。日亜化学が中村教授に支払う対価は8.44億円という。地裁判決では200億円だったから随分と値切られたものだ。多分上審に行くほど「常識」が有力になって、中村さんが不利になるだろうとは思っていた。発明の評価に画期的判決があって、研究技術職を志す人を勇気付けると期待したときもあったが、文系優先社会に日本の将来像を期待するのは無理であったと言うべきか。
米欧観測機が土星衛星タイタンに初着陸した。地球を廻る衛星の打ち上げすら、ままならぬ日本とは大きな技術力差を感じる。個々の技術では引けを取ってはいないだろう。総合の問題だ。そしてそれを握っているのは多分「官」である。
家内が国民年金受給の手続きを問い合わせていた。その煩雑さにびっくりさせられた。きちんと支払いは済ませているし、相殺されるはずの私の年金も全て社会保険庁が管理しているのに、なお改めて日本の戸籍があるかどうかまで調べる、それも全ての書類を申請者に集めさせる。そんな社会保険庁の底なしの不祥事が少しづつ明らかにされ始めた。つまみ食い、盗み酒程度ではないのである。国民保険の保険料収納率は最低を更新した。財政大赤字の大阪市が、実質は闇給与の手当を、職員に永年にわたり福利厚生の名目で支払ってきたという。国税局の検査でやっと表面化したと云うから呆れはてた話である。
「振り込め」詐欺が摘発された。被害は100億円に上るという。暴力団の組織的犯行らしい。「おれおれ」が減って、誘拐偽装の恐喝や、架空請求詐欺が増加している。ビルとかアパートに「店」を構え、不良から育成した専門の演技屋を使ってプリペード携帯電話などで、日に1000万円以上の詐欺を店のノルマとして稼ぐそうだ。桶川ストーカー事件の警察の捜査怠慢は認めても、殺人事件との関連はないと東京高裁は判断した。地裁判断と同じである。女子大生が援助交際の相手を振った結果ストーカー事件に発展し、そのあげくに殺された事件であった。両親はこの判決に怒り狂っている。しかし、本当に殺害の心配があったのなら、両親はなんとしても彼女を自身の保護下に置き、外出にはガードマンをつけるなりしたのではないか。援助交際も引っかかる。犯罪多発で検挙率が低下している。警察も個人のボディガードがやれるほど暇ではなかろう。何か身勝手さが漂う事件であった。
小学校の漢字能力調査結果が報道された。読めても書けぬ子が多い。田園は電園、問屋は豚屋。文字を音だけで覚えている。国字のローマ字化が真面目に議論される日も、そう遠くないのではないか。小学校ばかりが能力低下しているのではない。民放の文字クイズを見ていたら、青田買いを正確に書いた若手タレントは6人中たったの1人であった。多かった間違いは青田刈りだった。苅りとか仮名のかりもあった。田圃−稲刈りの連想がそうさせたのだろうか。優秀学生の見込み採用などを指すのだから、意味から考えたら当然青田買いの筈だ。刈り取っては稲は実らない。日頃口に載せて話さないから、知識に黴が生えて奇妙な回答になる。
1/31新聞はイラク総選挙の記事で賑わった。毎日新聞一面に過激派のテロ攻撃の中を、投票者が列を作っている写真が出た。場所はバグダッド西方となっていた。イラク国民の気持ちが伝わる写真であった。スンニ派のボイコットにもかかわらず、予想以上の出足だったようだ。

('05/01/31)