二月のニュース


2/3神戸の大谷産婦人科で無申請の男女生み分けを実施していたことが分かった。技術があるからと言って生命操作を自己判断だけでやっていいものか。大谷院長は学会に謝罪文と以後倫理規範を守るという宣誓文を提出。社会倫理に逆らうスタンドプレーが出た以上は立法化の必要がある。
アメリカの火星探索車スピリットとオポチュニティが活動している。スピリットは一旦映像を地球に送ったあと通信を途絶やしていたが、回復した。日本の惑星探査機「のぞみ」が火星に接近もできなかったのと好対照である。個々の科学や工学で日本が劣っているはずはない。管理統御システムで後塵を拝していると思う。アメリカ探索衛星から送られたデータから、火星も何十億年昔は今の地球のような水の惑星であったと結論できそうだという。
ヴェトナムの豚から鳥インフルエンザ・ウィルスが見付かった。豚は人インフルエンザ・ウィルスにかかるので、両ウィルスが遺伝子交換により、人にも感染する鳥ウィルスを生み出す危険があると報じられた。現在ヴェトナムでの鳥インフルエンザによる死亡者数はじわじわと増えてはいるが、大流行の兆しがあるとは言えない。
鳥インフルエンザの拡大が中国で、東南アジアで止まらない中で、わが国のそれはどうやら山口の1養鶏所止まりの事件に押さえ込めたようだと思っていたら、2/17大分でペットとして飼っていたチャボが鳥インフルエンザで死んだ。何が感染媒体になるか分かったものじゃないから今後も要注意である。動物園他鳥を飼育している場所は神経を尖らせている。京都府の丹波町の養鶏所で大量死の匿名通報があり、H5N1の山口県、大分県と同型の鳥インフルエンザによるものと判明した。大量死は20日頃であり立ち入り検査は27日であった。この間にあちこちに出荷されている。通報遅れは大流行の引き金になる。経営者のモラルが疑われている。
ウィルスは加熱すれば死滅する。熱処理済の鶏肉輸入を再開することには問題がない。しかしBSEは今のところ食わない以外の対策はない。アメリカ牛の全頭検査は米政府は強硬に不要論を唱えているが、やはり必要である。TBSニュース23で、豪州からの学者から、アメリカの消費者はリスクを負っても生活の快適さを選ぶが、日本の消費者は絶対にリスクを負おうとしないと言う意味の発言があった。全頭検査問題の文化的背景を言い当てているように思った。
6日午前、モスクワの走行中の地下鉄の車両内で大きな爆発が発生し、ロシア内務省によると少なくとも乗客ら39人が死亡、134人が負傷した。チェチェン関連のテロという見方が強い。サマワに向けて陸上自衛隊本隊が出発した。10日バグダッド近くのイスカンダリヤの警察署前で車の爆発があり、主に警官新規募集に並んだ人たち50人が死亡した。11日にはバグダッド中心部の陸軍志願兵採用事務所前で車が爆発し、やはり志願者中心に50名近い死者を出した。12日には米軍司令官狙いの攻撃があった。14日にはやはりバグダッド近郊で重装備の襲撃部隊が警察と民間防衛隊のはいる建物を攻撃し囚人全員を解放した。囚人は反米軍活動の容疑者が殆どであった。
大阪府知事選挙は太田房江氏の再選で終わった。地元阪神タイガース出身の江本孟紀氏がどれほど票を取るのかに関心があったが、有権者はタレント候補を選ばなかった。横山ノック氏で懲りたのであろう。江本候補の主張も今一つインパクトがなかったようだ。もう一つ注目すべき点は投票率の悪さである。40%ちょっとと最低だった。国会選挙の時の1票の重さが田舎と都会で差がある、参議院では最大5倍以上と聞く。5倍はひどいが、この投票率では倍ぐらいなら辛抱せいと云いたくなる。
読売に「革命25年のイラン」という連載解説記事が出ている。王権を倒したホメイニ師の権威があまりにも高かったために、その後の国政が神権政治になってしまった。民衆の選ぶ大統領や議会よりも宗教指導者の権限の方が強いという。改革派は彼らの事前審査でふるい落とされて2500人以上が国会選挙に立候補できないと云う。キリスト教圏でもローマ法王庁の権威が王権を凌駕していた時代−中世−があった。仏教圏では瞬間的には起こった時代もあったかもしれないが、施政者の助言者以上の立場を越えた期間が長期にわたったことはない。イランの行方に関心が集まっている。
独自の経済制裁を可能にする外為法が成立した。議員立法で野党の民主党が賛成した。11日田中外務審議官らが拉致など直接協議のため訪朝した。北朝鮮側が交渉相手を指名してくるそうである。そんな奇妙な慣習を国家の外交交渉に付けさせてもいいのか。この協議は北朝鮮の従来主張が蒸し返されただけで終わった。2/15読売の社説には国家犯罪を取引手段にしようとする卑劣さを強く非難していた。北朝鮮は6ヶ国協議から外し、中国の云う当事者間協議に分離したい意向である。彼らは、少しでも、国家犯罪という非難の火の粉から免れたいであろうし、実りはなくても平和的協議の場に出ているというポーズにはなるから、アメリカのイラク的対応から免れる手段の一つと位置づけているのかもしれない。その6ヶ国協議は大した成果もなく、ただ継続するという議長総括だけに終わった。
国会の質疑で年金資金の野放図な運用と巨額の損失(6兆円)が明らかにされつつある。何百億掛けた資産のただ同然のたたき売りもある。千葉住宅公社の債権放棄要請問題について、これまた値打ちのない土地を結構な値段で買い取った経緯が明るみに出だした。当事者の弁解からは、当時の沼田知事がもう時代が変わっているのにもかかわらず計画を下ろさないから、買いまくっただけだという論理が見え隠れする。再放送中の子連れ狼で浜木綿子演じるやくざ出入り帰りの女親分が、親分が白と云えば白、黒と云えば黒なんだと子分をどやしつけるシーンを思い出させる。判断能力麻痺状態のまま、「お上」の方針に沿って暴走するだけなら、官僚諸侯はパートさんと同じ給与で働いて貰いたい。2/4読売の論点に「官僚に必要な結果責任」という八木先生の主張が出ていた。最近の国の破綻事業とか失政が並べてある。表題の主張はごもっともである。この先生は元事務次官だそうだ。現役時代に主張通りの行動をとられた方なのか。そうなら真摯に受け止めたい。
名門のカネボウが再建方法で揉めている。一旦花王に化粧品部門を売り渡す約束をしたのに直前になり一転して再生機構で再建することになった。労働組合の意向などに振り回されているようだ。新聞社説には早速経営陣の再生機構に対する甘い期待をつついている。

('04/03/11)