
- 選挙戦中に横浜在住の昔の上司から長大なファックスを頂いた。堂本氏推薦文であった。現役時代には政治談義を仕掛けても避けておられたのにと、少々意外に思った。入社の頃は左翼思想全盛の組合と会社経営者との対立が激しく、これでよく事業が成り立つものだと素人目にも異様に映ったほどだった。組合が穏健になり経営陣も協調姿勢を重視するようになってからも、政治には口をつぐむ雰囲気が会社には残っていた。やっぱり、会社を離れて自由になられたためもあるのだろう。私は、このホームページに堂本氏のそれへのリンクを張っていることからお分かり頂けるように、もぐりの勝手連のつもりだったから、立場一致でまずはハッピーであった。
- 高専に奉職していた頃中国、インド、フランス(?)と相次いで原爆実験が行われた。日本のマスコミはこぞって実験反対の論陣を張った。でもそれはマスコミだけで国中が大声で叫んでいたのではない。私は、それらの国にはあまり知人は居らなかったが、それでも研究者としての繋がりはあるから、そのルートを辿って「原爆実験反対」の意思表示を書簡でやった。当事者あるいはそれに繋がる人々に、面と向かって意思表示する努力は大切と思っている。身内で互いに「反対」を確認し合って意見が同じで良かった良かったと云っても、反対される側は何の痛みも感じないとは分かり切った論理だが、いざとなると何か身の危険予感もあり虚しさもあって行動に移れない人が大部分だと思う。上記したファックスは政治に関する有権者の意識変革を物語るものでもあるようで心強い。
- 即日開票の成り行きをテレビで見た。NHKのニュースは1時間おきぐらいだったので、その中間はぶっ通しの千葉テレビの報道を見た。驚いたのは報道の早さの差である。千葉テレビが開票率20%台を報告しているとき既にNHKは60%台を云っている。NHKが堂本氏当確を流したとき千葉テレビはまだ70%台であった。それから千葉テレビが予備調査の結果として堂本氏が意思未定者が多いと言う不確定要素はあるものの圧勝するはずと言ったのに対し、現実は大変な接戦になったことである。両者の調査力、解析力の歴然たる相違は予想以上のものだった。それでも私はこの非力な地方テレビを今後も応援したい。地方報道機関に力がないと地方文化は育たない。
- 堂本氏、岩瀬氏、若井氏の三つ巴戦の詳細は3/27火曜日の毎日新聞で見た。岩瀬氏が外房型、堂本氏と若井氏は内房型の得票である。堂本氏は市原市止まりなのに対し若井氏はさらに南に下って君津市あたりまで浸透している。つまり勝った堂本氏がより都市住民型、東京依存住民型である。東京に通勤通学可能なJRや私鉄沿線の集落では、堂本氏が優勢であったという結果だ。東京通いは県政冷淡派と言われる。岩瀬氏参謀の読みは投票率33%であれば岩瀬氏勝利であったという。だが、37%でも岩瀬氏は最後まで善戦した。これは公明党が選挙戦中に支持表明した結果である。自民党支持者の岩瀬氏投票率より公明党支持者のそれの方が多かったという解析結果が如実に物語る。公明党−創価学会ではまだ号令一下の団結力が働くらしい。それにしてもここまでくっきり出るとは思わなかった。ただし、冷淡派が県政に帰ってきたと云うよりは、首都圏住民が実質は日本を動かしているのに、地方選出議員達による旧態依然たる政治に留まらねばならぬ苛つきを、知事選挙で表現しただけと言えるのではないか。
- 千葉都民という言葉があるそうだが、よく云ったものである。千葉にあっても東京ディズニーランドと云うがごとしである。もともと千葉それも近くほど歴史的に江戸の影響力は甚大だった。幕府の置かれた100万都市に対して、近在ほど意識的に細切れに統治され、一つの部落に常は在府の支配者が3人いるというような状態も珍しくなかったから、近ければ近いほど地方意識は育たなかったと言えるのだろう。それに現代の東京集中が重なっている。だから目立ったのである。
- 関東以外でも東京一極化の弊害は出ている。地方から人材を輩出しなくなったこと一つを見ても判る。東京一極化は世界のアメリカ一極化に通じる。私は地方分極促進派であるのは、一つは、このアメリカ一極化への危険性を感じているからでもある。お金に任せて放っておけば東京一極化は促進される一方だ。中央官庁の分散化、民間本社機構の分散化、文化機能の分散化などいくらでも政策はある。政権にありながら地方選出議員さん達が根っからこの方向には動きそうもないのは全く不思議である。
('01/03/30)