
- 東北自動車道を北に進む。関東平野の北あたりからずっと桜が満開であった。道路から見える桜は若木が多いようだが、それにしても数が多い。山中一杯に桜を咲かせている光景も一二ヶ所ではなかった。
- ツアーの最初の目的地花見山は福島市にあった。地元篤志家の丹精による花見山だそうだ。しかし周囲の畑地や丘も花で埋まっていた。駐車場の整備、便所の設置、遊歩道の整備など公共投資と思われる部分も多かった。篤志家が始めた桜運動に協力して名所に仕上げたのだろうと勝手に推量する。小さな花びらの桜が道の両脇にあり注意を引いた。ヤマザクラのように褐色気味の葉が花と同時に出ている。マメザクラであろう。このサクラを見るのは多分始めてである。レンギョウ、モモ、トサミズキ、ヒュウガミズキなどがいっせいに花を付けていた。家内は道ばたのツクシを摘んでいた。食べられるのだという。お花見は1時間弱であった。白幡先生の「花見と桜」では花見は「飲食」が付き物と定義されているから、これは本当の花見ではない。雨だったからそんなことは不可能だが、晴れていてもその意味で本当の花見が出来るのか、ちょっと疑問の場所であった。茣蓙を広げる場所はないようなのである。ここはその意味ではまあ二流の場所である。駐車場には数台の観光バスがいた。
- 高速道路で三春に引き返す。ダムを造ったときの余得であろうか、全くの田舎であるのに道路ばかりはとても立派で、何かちぐはぐな雰囲気である。駐車場は料金500円となっていた。普通車のことだろう。観光バスは花見山公園の倍はいた。滝桜に至る道はタイル舗装でよく整備されていた。だが便所が仮設で臭いのには閉口した。滝桜はぐるりと巡ると花を付けている場所があって、何とか満開の様子が想像できそうだった。エドヒガンシダレザクラである。思ったよりも色が濃いのは、まだ蕾が勝っている状況だからだろうか。根っこが東西南北に10m以上広がっているという説明だった。囲いがあって、その外側は土の手入れがしてあった。1000年の老木故手当が大変らしい。テレビでそこの出身の著名な女流登山家が、幼少の頃はこの桜に登れたと云ったのを思い出す。今はとんでもない話である。付近の農家などでこのシダレザクラの苗木を売っていた。一本3000円という。
- 滝桜は丘の中腹にある。だからここも本当のお花見にはならぬ場所である。丘の上は石碑とヤマザクラ数本が固まっている。ヤマザクラが花を付けるのはまだだいぶ先のようであった。滝桜に行く途中に白い葡萄状のふさふさとした花を付けた木があった。多分と思って土地の人に聞いたらやはり馬酔木だった。幾分自信がなかったのは、私の知っている馬酔木よりずっと花房が長くかつ花が豊富だったからである。土地が肥えているのであろう。
- この日は予報では最高温度12℃だった。高速道路で時折見かける温度表示は6℃でそれ以上高くならなかった。実感としては12℃の方が正しかったが、いずれにせよ肌寒い雨天だった。おまけにお目当てのサクラはさっぱりで、かって経験したことのない失敗ツアーだった。そんなこともあるからツアーは楽しいのかも知れない。気を取り直してまた来年に期待しましょう。
- 三春町役場「滝桜開花情報」へのリンクで、そこのカレンダーをクリックして、実際見た滝桜(4/20)と見たかった滝桜(4/25)を比較して下さい。
滝桜開花情報
(2000/04/27)