CPUアクセラレータ


私のパソコンのCPUは166MHzである。パソコンの仕事時間を分解してみると、データを打ち込むまでの思考時間が大半で、パソコン自体の仕事が遅いと感じたことは一度もない。むしろ、もうちょっとゆっくり対応してくれれば、こちらも遊べて楽しいんだがと思ったりする。ただOSやアプリケーションの立ち上がりは、もうちょっと早くても良いといつも思っている。だが昨年Voice ATOKなる日本語変換辞典が出てから、ちょっと考えが変わった。Voice ATOKは声で日本語を呼び出せる新しい形式の辞書だが、スペックにCPU 200MHz以上推奨と記載されていたのである。とうとう私の166MHzは時代遅れになった。今はもう市場に800MHzが出ている。そこでCPUアクセラレータに目を付けた。
過去からのしがらみで、私の使うソフトにはMS DOS 5.0AHをOSとするものが残っている。あとはWINDOWS 95である。CPUアクセラレータは案外使用条件に制限が多くて、こんな私のパソコン条件に合うのはアイ・オー・データ社の1品種だけであった。今までこのパソコンの増強はバッファローの製品だけにしていたので、ちょっと心配であった。昔、別のパソコンで、外付けのフロッピー・ディスク・ドライブだったと思うが、メーカーの違うドライブを繋いだら動かなかったことがあるからである。メーカーに問い合わせたら、今度は大丈夫というので、このCPUアクセラレータを買った。ベースクロックが66MHzだから6倍の400MHzにアクセラレートされるという。
生憎と関東は晴天続きだった。空気が乾燥しているのである。静電気が貯まりやすい。一度パチッと来たらそれでパソコンはお終いだと改造のたびに注意してきた。マニアの言葉によると、一番安全な工作法はパンツイッチョでやる静電気フリー法だそうだ。だがあまり暖房もしていないわが家で風邪ひき覚悟でやるほどの事業でもないので、薬缶の湯気で体を湿し、濡れ雑巾を側に置き、頻繁に台所の金属製流しでアースを取る事で我慢した。珍しくも雪と雨の降ったその翌々日、工作に掛かる。でも湿度は45%とまだ低かった。取り付けはゆっくりやっても小1時間ほどのものである。内蔵ハードディスクをはずしてその下のCPUを取り替える。タワータイプの本体だとハードディスク取り外しの必要はないそうだ。CPUが元の奴よりちょっと大きくなった分だけ、狭くなる。ソケットにピンは案外簡単に収まった。元の電源が利用できないので、ハードディスクの電源から引く。それだけ配線が増えてせせこましい。
テストランの結果はOKだった。早速効果を調べる。OSの立ち上げは、昔と変わらず、のっそりのっそりである。だがアプリケーションは確実早く立ち上がるようになった。重たいアプリケション例えば一太郎がさっと立ち上がるので、ちょっとは投資の効果があったと思わねばならぬ。私はメイン・ドライブに圧縮エージェントをかけているので、効果が目立って良いはずである。計算でもさせたら俄然違うだろうが、引退して以来そんなプログラムを使う機会はついぞ訪れなかった。Voice ATOKはまだ思案中である。中風になったわけでもなし、まだVoiceに変えなければならない理由はないのである。

(2000/02/29)