
- 小布施の歴史民俗資料館を目指す。廃校になった小学校の校舎を利用した博物館だが、鍵が掛かっている。諦めて引き返そうとしたら運良く館員がやってきた。土日だけ開けているという。無理を言って何とか入れて貰う。たいしたものはなかったが、赤米のルーツを見せる展示に感心した。もう引退した小学校の先生の寄贈だという。
- 普通のお社は鳥居を潜ると終点が本殿である。だが並行して走る二本の大通りに面した二つの鳥居が石畳の道で結ばれていて、そこから奥まった位置に通りを妨げぬように本殿とかその他付属の建物がある面白いお宮さんを通り抜けた。それにお宮さんは2社入っている。栗の町で、栗菓子を名物にしている。家内に土産の相談をすると、千葉では小布施の菓子は何でも揃っているような話で、買わなかった。小布施堂は一帯で手広く事業をやっている。新しく建てた建物も周囲に気を配ったデザインで気に入った。栗の小径から高井鴻山記念館にはいる。葛飾北斎を招いた豪商で文人でもあった人の記念館である。続いて入ったのが日本のあかり博物館。たいまつから電球までの明かりを実物で展示している。レニューワルしたばかりだった。油灯明一つにしてもいろいろのバリエーションがあってよく集めたものである。瀬戸内の広島県側だったか、履き物博物館を見た時を思い出す。特科した対象だけを並べる博物館も良いものだ。
- さて今度の旅は新幹線が出来てからは初めての北信濃だった。その新幹線の印象。
- 大宮あたりまではゆっくりと走ってあとは筒一杯に走る。間接照明の、列ごとにシートの色が異なる、揺れの少ない、いい車両である。しかし線路脇に背の高いブロック塀が視野の下を遮る。騒音対策なのであろうが、無趣味な壁ばかり眺めている観光客にとっては旅愁半減の処置である。私は中央博物館でつい1週間ほど前に早稲田の「カエル」先生のお話を聞いた。カエルは生まれ故郷に向かって人工の障害物をものともせずに真っ直ぐに進む。垂直の壁でも少々は乗り越える知恵があるという。しかし新幹線のこんなに高い塀では出来ないだろう。自然をぶっちりチョン切らない壁を望みたい。
- 前日は宿を長野に取って町並みを見て歩いた。善光寺正面の通りの両側は半ばあたりまではまだ門前町の雰囲気を残す。メインストリートに洋風のでっかい県庁とか市庁の建物が並ばないのも良い。駅の南側は新幹線つまりオリンピックと共に開発されまたはされつつある再開発地である。立派な道路が駅と平行に走りそれを跨ぐ陸橋がある。駅前には十分の歩道があり公園風に配置されている。京都駅の東寺側を思わせる。鉄路を潜るトンネルは歩道車道を別個に通し安全に配慮している。ここまでは立派だが、その奥は昔の市街地のままで、駅前の立派な道路も行き先が細まって立往生している。再開発で立ち上がった駅前の建物も、最後はカラオケ屋で終わる何かあか抜けしないデザインだった。
('99/07/13)