志麻と小百合


岩下志麻と吉永小百合は、少し年は取ったが、我が国を代表する女優であることには変わりがない。お二人とも美女の典型である。志麻を弥生顔と云い、小百合を縄文顔という。出席者一同、考古学が美女の分類に役立つとはちょっとも思わなかったろう。この面白い話は国立科学博物館人類研究部の馬場先生が11/28の千葉中博講座でなさったものである。馬場先生は東大の医学部の先生だったという。
弥生顔の特徴とは頬骨が出っ張っている、丸い顔、歯も口元も大きいといったところ。志麻に良く当てはまっている。縄文顔の特徴とは長方形の顔、濃い一直線の眉に二重瞼、歯は小型で口元が引き締まって見えるなど。なるほど小百合そっくりである。そのほかいろいろ云ったが、確かめられぬものもある。たとえば腋臭に体毛など。我が家の山の神はこの分類で行くと明らかに弥生顔である。しかし私は縄文で、子供も縄文である。
縄文と弥生は3:7ぐらいで混血しているという。人の顔は不思議な形質を持っている。近年旧ソ連の崩壊で独立を達成してから映像による紹介が多くなった、中央アジアの人々の顔は、その土地で次々と起こっては消えた諸民族の混血の歴史そのものを示す。トルコ系に、スラブ系それにモンゴル系である。特にモンゴル系は他と区別しやすいから、その顔を見ると中央アジアが民族の坩堝であると実感する。何となくモンゴル系というのではないので、顔を伝える遺伝はまとめてごっそりと行く性質を持っているようだ。だから志麻と小百合が3:7でいると云うことである。そこが知りたかったので、先生に質問したが、も一つ要を得なかった。質問が悪かったのだろう。
一時彫りの深さから白人系と騒がれ、ヨーロッパの民族主義者を刺激したアイヌ民族は縄文系の名残だそうで、白人系などと騒がれた理由は、世界的に見てこの特徴を持つ系統が普通だからだそうである。のっぺり型はモンゴル以北の北方アジア系だそうだが、こちらの方は世界的に珍しいそうである。南方アジア人が北方に移動し、氷河時代の寒気に耐えた結果そんな姿になったという。
極寒の土地では眉も髭も凍るし、皮下脂肪の厚さが生命の維持に必須である。なるべく表面積を少なくするためにはのっぺり顔にならざるを得ないではないかというのだが、さて皆さんは信じられますか。その北方系が南下し朝鮮半島を経て日本に侵入した。これが弥生人で、縄文人は日本の中央部から駆逐される。何故3:7かというと弥生人が殺戮を繰り返したわけではなく、どうやら孤立状態が長かった縄文人は大陸から持ち込まれた病原菌に弱かったためというのが真相らしいという。
大昔の話はおおらかに聞ける。「正しい歴史認識」がないと始まらないと云う哲学を通すなら、大陸側は原住民側にはっきり謝罪の気持ちを表明せねばならぬところだが、私は一向に江主席にそんな要求をする気にはなれない。

('98/12/07)