6月の概要(2024)

天皇皇后の英王室訪問外交は日英に好印象を与えた。
プーチン・露大統領が北朝鮮キム総書記を訪問し、事実上の軍事同盟を結んだ。
EUの欧州議会選挙では、右派、極右の「EU懐疑派」が伸長した。インフレ、移民、気候政策への疑念がでている。ただし中道路線3派は過半(400/720)を制し、今後も極端な変化はないだろう。
「香港100万人デモ5年」の特集記事が毎日に出た(CUクロ−ズアップ)。「中国化」が進行し消費不況で、香港の特色であった国際色が著しく後退した。14日のG7首脳宣言は、ウクライナに侵攻するロシアの重要物資の調達を支援する中国の金融機関などに対し、国際金融ネットワークから排除することで一致した。また、中国にEVなどの過剰生産を控えるよう要求。米国は関税100%としEUも最大38.1%を追加関税とすると発表済み。ロシア原油取引の影の船団の取り締まりを強化し、運搬に関与した団体に制裁を科すと明記。東、南シナ海における威圧的な行動に「強い反対」を表明。日欧米は、習政権中国の政治姿勢に見切りをつけだした。
インド下院総選挙で与党連合が勝った。モディ首相のインド人民党は単独過半数を取れなかった。ヒンズー至上主義に影が差した。'23年の1人あたりGDPは中国の1/5に留まっている。
メキシコ大統領選挙で左派与党の女性候補シェインバウム氏が選ばれた。メキシコ初めての女性大統領で10/1就任。最大の争点は治安問題であった。
ウクライナvsロシア戦線でのウクライナ側の劣勢(東部ハリコフ洲など)が報道されるようになった。6/4の毎日は、受刑者を戦場に送る法案にゼレンスキー大統領が署名したと報じた。ロシア軍では既に受刑者部隊が活動中である。G7はロシア凍結資産3000億ドルの運用益を活用したウクライナ支援7.8兆円を決めた。凍結はロシアがウクライナに与えた損害を賠償するまで継続される。
イスラエルによるガザ地区での人質救出作戦で4名が解放されたが、ガザ市民274名が死亡し700名が負傷を受けた。アウシュビッツの仇をガザで取るような鬼畜の仕業だ。安保理が停戦案を可決した。こんな残忍な一方的「掃討作戦」に安保理が何もしないと、国連そのものの存在価値が無くなる。26日の毎日の「水と戦争」によると、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区の水資源の85%以上をイスラエルが支配し、イスラエル入植者には豊に分配されるが、パレスチナ側は渇水状態に置かれているという。ヨルダン川上流国との奪い合いで、死海の干上がりはますます激しくなり、面積は以前の2/3ほどになったと言う。
円安が進み6/26には160円後半になった。
'23年の合計特殊出生率が前年より0.06下がり、1.20になった。最も低い東京はついに1.0を割り0.99となった。その一方で東京への人口集中は停まっていない。日本の将来はどうみても悲観的だ。少子化対策の1つに「分娩費用負担なし」が厚労省で検討中という。ただその費用を公的医療保険負担とするのは姑息で、国家予算の中の、最優先の福祉関係費とすべきだ。国家の最大問題とする意識が欠けている。
「育成就労」改正法が成立した。外国人の受け入れが拡大される。韓国、台湾も外国人労働者の獲得に乗り出している。
政治資金規正法改正案可決。パーティ券公開は5万円超、政策活動費10年後公開、政治資金収支報告書の国会議員「確認書」の義務化を柱とする。
トヨタなど5社38車種の自動車型式指定をめぐる認証不正にたいし、国が立ち入り検査を行う。軒並みの認証不正の背景には、国際競争の激化(フルモデルチェンジに中国勢は1年、日本勢は5年)に対する焦りが感じられるという。
海外投資の利子や配当の第1次所得収支が拡大し、4月の経常収支は2兆円と過去最大になった。海外投資の元手は過去からの勤労者の稼ぎだ。黒字の何割かは勤労側に還元すべきだ。6/12の毎日には「デフレ完全脱却へ」という骨太原案が載った。そこにもあるように勤労者(消費者)へのマネーの還流が今後の成長の鍵だ。
夫婦別姓導入の早期実現を経団連が提言した。自民の保守色の強い議員の抵抗で国会議論が停滞しているという。世界経済フォーラム(WEF)は、世界各国の男女格差をまとめた2024年版の「ジェンダーギャップ指数」を公表した。評価対象の146カ国のうち日本は118位。でも別姓にせよ格差にせよ、長い歴史を背景にする文化の問題が絡む。法律上平等であれば、あとは社会の選択次第だ、メディアが一方向を声高に叫ぶ必要のない問題だ。
認知症老人から金を巻き上げる詐欺事件ニューズはあとを絶たない。ハンセン病患者に人体実験に近い薬物試験が二次大戦から戦後にかけて国立療養所で行われていた。障害者グループホームを運営する会社「恵」が、傷害福祉サービス報酬の不正請求や食材費の課題徴集をしていたため、その障害者100施設(定員1700名)に連座制が適用され、12都県で更新停止が行われる。収容者がどうなるか。弱者を標的とする闇行動に怒りを覚える。その裏にある絆とか連帯の軽視にメディアの責任を感じる。
都知事選は、無所属の現職の小池百合子氏(71)と参院議員の蓮舫氏(56)の戦いとあらかたのメディアは報じているが、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)の行方がSNSでは注目されだした。予定をはるかに上回るという1000人を超すボランティアの熱気あふれる集会が報じられた。市長時代の彼の政治ぶりをトレースすると、悪意にへこたれぬ滑らかでそつのない答弁ぶりで、支持者の熱気の理由が判る。開票まで目が離せない存在だ。
沖縄知事与党(共産、立憲民主、社民など)が県議選で大敗。反国政もほどほどにという県民のサインである。米兵の女性暴行事件が相次いで発生。
笹生優花選手(22)が今季メジャー第2戦の全米女子オープンゴルフ選手権で優勝。彼女のメジャー2勝は日本勢初の快挙。なお渋野日向子選手(25)が2位に入り、日本勢のワン・ツー・フィニッシュになった。楽天がプロ野球セ・パ交流戦をはじめて制覇した。19回の交流戦で16回をパ・リーグのチームが優勝した。藤井将棋8冠が叡王戦に敗れ7冠になった。
高脂血症薬スタチンを発見した遠藤章・東農工大特別名誉教授が死去。プリツカー賞の建築家・槇文彦氏死去。幕張メッセ、4ワールドトレードセンター(米NY)など多くの建造物を手がけた。上方落語のリーダー・桂ざこば氏死去。ノラなどの演歌歌手・門倉有希さん死去。「新・平家物語」「挽歌」「ゼロの焦点」「おはよう」などの女優・久我美子さん死去。

('24/7/1)