5月の概要(2024)
- 日(岸田首相)中(李強首相)韓(尹大統領)会談は、過去に度々中断を余儀なくされてきた首脳会談を定期開催する必要性を再確認した。
- イラン大統領(63)と外相(60)を乗せたヘリが墜落し、両氏とも死亡した。対米対イスラエル強硬派で、イラン最高指導者ハメイネ師(84)の後継者と目されていた。
- 台湾新総統に頼清徳氏が就任した。3期連続与党となる民進党の主席で医師出身。就任演説の中に、台湾を人工知能AIの産業集積地にするというビジョンがでていた。中国軍は台湾、金門島を囲む8方向で「独立勢力の懲罰」と称する軍事演習を行い威嚇。
- ベトナム新国家主席に党序列2位の公安相ラム氏(66)が就任する。1位は書記長のグエン・フー・チョン氏(80)。
- 16日、北京で習−プーチン会談がもたれた。'23年の中ロ間貿易総額は約37兆円と過去最高を更新し、ロシア原油の輸入などで中国がロシアの戦費を下支えしている現実が鮮明になっている。
- 5/4の毎日は、トップ記事として、米国の輸出規制を受けて、中国が半導体国産化を急いでいる様子を書いていた。詳細不明だが、既にファーウェイは回路巾7nmのスマホ用を上市し、5nm実用化も近いようだ。
- トランプ前米大統領が東部NY州裁判所で陪審員12名全員一致による有罪評決を喰らった。不倫口止め料の不正会計処理が罪名。トランプ氏は、ほかに前回大統領選に関する3つの刑事事件でも起訴されている(まだ公判は始まっていない)。
- バイデン米大統領は1日、日本と中国やロシア、インドを並べて「外国人嫌いで、移民を望まないから、(経済的な)問題を抱えている」と発言した。友好国のはずの国の異国文化に関する単細胞的私見を、大統領という地位から対抗国と同列に批判する。「もしトラ」は困るが文化偏見者はもっと困る。彼は、アメリカ・インディアンは欧州移民を「歓迎」して、元々の支配地域を全部明け渡し、絶滅危惧種族になることを選択した、それが正しいと言う理解なのだろうか(「アメリカ先住民史」('17))。5/30の毎日の社説に、アメリカの排日移民法が太平洋戦争の遠因になった事実を取り上げていた。日本の首相も、ときには摩擦を恐れずにきっちりと、自らのダブルスタンダードで欠陥だらけの文化を棚上げにして、上目線発言をする相手を批判したらどうか。
- 前知事の辞職に伴う静岡県知事選は立憲民主、国民民主両党が推薦した前浜松市長の鈴木康友氏(66)(無所属、73万票獲得)が、自民党推薦の元副知事・大村慎一氏(60)(同、65万票獲得)ら5人を破り初当選した。
- 7/7投票の東京都知事選挙に、現職の小池百合子氏(71、無所属、自民公明連携)、立憲民主の蓮舫参院議員(56、無所属、立憲・共産統一候補)、広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41、無所属)の立候補が明らかになった。
- 4月の衆院補選東京15区における「つばさの党」の他陣営妨害は醜いものだった。規制強化を懸念する声があると云うが、あれだけ妨害意図丸出しの醜悪な選挙活動を見て、なお懸念を先行させるヒトはちょっと異常神経のように思う。
- 政治資金パーティー収入の裏金を党支部に寄付(自民党:菅家一郎氏、稲田朋美氏、平井卓也氏、福岡資麿氏)し、税優遇を受けた疑惑が持ち上がっていいる。政治資金規正法改正は現国会の焦点の一つになっている。
- 5/1毎日によると、為替相場の乱高下は政府・日銀の介入(5兆円規模)によるとされている。5/2には3兆円介入の報道。国の借金は過去最大を更新して1297兆円に達した。'23年度国際収支の経常黒字は過去最大の25.3兆円を記録した。
- 日本の上場企業最終当期利益合計は3年連続で過去最高を更新する。トヨタの3月期連結決算で営業益が日本企業としてははじめて5兆円を超えた。アメリカを中心に、EVを尻目に、HVの売り上げが好調なのと、円安により輸出が有利になったためという。一方、3月実質賃金は前年同月比-2.5%で、24ヶ月連続で減少している。賃上げが物価上昇に追いついていない。1〜3月期GDPは、個人消費がふるわず(17日毎日新聞)、2期ぶりのマイナス成長(年率換算で2.0%)になった。
- 離婚後の「共同親権」が成立した。我が国は少子化が進行し、若年層の割合が主要国の中では最も低い状態になった。5/8の毎日の「論点」に「幼い子どもを持つ親を「子持ち様」とやゆし、強く批判する声がSNS上で広がっている」ことの紹介があり、それに対する議論が出ていた。日本民族消滅の加速を願うような声がまかり通っているとは全く驚きだ。
- 同じように「いじましい」発言に「カスハラ」がある。何のことかとしばらくはわからなかったが、カスタマー・ハラストメントのことという。店なら店員を買い物客が、電車やバスなら運転士や車掌や駅員を乗客が罵倒し、ときには腕力をふるう類の話。反撃してこない安全な相手に、ハラストを加える卑怯なヤツがいる。かってのように、やられたら(限度はあるが)やり返せと、小さい時から教え込む必要がある。戦後の度を超した平和教育が負け犬教育になり、最小限必要な抵抗力をも切り削いでしまったのではないか。
- マイクロソフト系のGPT-4oが発表された。瞬時の音声会話が出来る。通訳的業務もこなせるらしい。チャットGPTの企業進出は驚異的で、アメリカでは大手の9割以上という。Google、アップルも巻き返しに懸命。AI関連の電力消費がうなぎ登りになり、省エネと少子化で減少しつつあった電力消費が今後増加に転ずる見込みとなった。再生可能エネルギー発電方式として、風車を海に浮かべる浮体式風力発電が注目されている。(5/15の毎日およびNHKニュースを纏めてみた。)
- 慶應義塾長が国立大学学費3倍(150万円)値上げを提案した。5/16日には毎日にインタビュー記事が出た。大学生の半数の勉強時間が週5時間以下とは驚かされる。国力低下に対する危機感には共感を覚える。大学のトコロテン式に卒業させる単位取得制度にかなりの原因がある。しかしこれは学費値上げとは結びつかない。
- 並収入の家庭の子弟は大学進学を諦めよというのか。実質所得低下と格差増大で、日本の大半の家庭には学費の圧力はさらに増大するだろう。だいいち今、国大学生で私大なみの学費を支払えるヒトはどれだけある? 学費を私学なみにして、払えぬものには奨学金で考慮するとも言う。本人や家庭の負担が先送りになるだけだ。家庭の収入を学校が調べて返済無用ランクをつくるとでも云うのだろうか。高等教育への公費投入は国家の将来を担保する。世界の趨勢に抗う馬鹿げた提案だ。
- 少子化で志願者が減少し定員を満たせない私学がある。学生集めのための私学代表の世迷い言に聞こえる。私学学生に学費の2/3を国庫補助にせよとは言わない。補助による干渉を怖れる警戒心が裏にあるようだ。私学がノーベル賞の1人も出していたら、国民の反応は違うかも知れない。私学からは1校も世界ランク100位以内が出ていないことも気になる。
- 今年の新大卒はほぼ全員が就職、学生側の売り手市場だった。
- 17日の毎日夕刊に葵祭「斎王代」の支度を毎年担当した、96才の「有職美容師」(京都府の称号で現在はただ1人)の引退が載った。育てた弟子が後を継いでいるという。後継者不在で伝統文化行事中止の報道が多い中、うれしい話だった。
- 国民スポーツ大会(旧国体)継承に関する毎日新聞のアンケートに対し、42知事が廃止を含む見直しに賛成した。100億円を超す負担額が地方自治体には重い。私もTV中継すら殆ど見たことがない大会だ、他のスポーツ大会も多くなった現在廃止すべきと思う。
- 大相撲夏場所で新小結・大の里が初優勝した。初土俵から7場所での優勝は史上最速であった。サッカー男子U-23日本代表は、パリ五輪アジア最終予選決勝でウズベキスタンを下し優勝した。ボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥選手が、東京ドームでの防衛戦を戦い勝った。フィギュア・スケートの宇野昌磨選手が引退。数々の輝かしい戦績を残した。サッカー元日本代表主将の長谷部誠選手(40)がプロ生活から引退した。大リーグのダルビッシュ有投手(37)が日米通算200勝を達成した。
- 唐十郎氏が死去した。劇作家・小説家・演出家・俳優と多方面に活躍した。
('24/5/31)