12月の概要(2023)

台北駐日経済文化代表処(台湾の在日大使館に相当)は18日、台湾に対する日本人の意識調査の結果を発表した。最も親しみを感じるアジアの国・地域では台湾が約46%で2位の韓国(約19%)、3位のシンガポール(約9%)などに大差をつけて1位だった。
この1〜9月の訪中外国人数が、コロナ前の4割未満という。恣意的な監視・統制がチャイナリスクを警戒させ、外国人に通用しない、中国国民限定のデジタル社会が訪中を躊躇させている。
28日毎日は、米軍普天間飛行場の移設に対する沖縄県知事の反中央姿勢につけ込むように、中国の沖縄工作が活発になっていると指摘した。さしあたりの狙いは、岸田政権の日米同盟や国家防衛体制の強化への楔だろうが、沖縄独立論の喧伝や玉城知事の反中央政権外交を利用する姿勢が顕著になっている。
12/15の毎日夕刊に、韓国の中央官庁機構が第2の首都(世宗市:人口39万)に12年掛けて80%が移転された記事が出ていた。国会分院は現議事堂の倍の大きさで70%の機能が移ってくると云う。我が国も中央官庁機構の移転が叫ばれて久しい('16年決定)が、実現したのは今年に入ってからの文化庁の京都移転だけで、それも完全移転でなく、かなりを東京に残している状態だ。内政問題としては、少子化対策と並行して進めなければならぬ重要案件のはずだ。
ポーランド政権が交代した。新政権は親EU路線回帰を強調した。首相出身政党は第1党ではなく、支持母体は旧野党連合体で、舵取りは難しそうだ。
12日の毎日に、ロシア侵攻に対する反転攻勢半年のウクライナ事情の解説が載った。望み通りの戦果は得られずじり貧の可能性があり、頼みの綱であったアメリカの援助がアメリカ議会の承認が取れないまま途絶えそうで、ゼレンスキー大統領が剣が峰に差し掛かっている。
12/3イスラエルがガザ南部へ地上侵攻を開始した。24時間で700人以上死亡と報道されている。死者数は4日時点でイスラエル側約1200人、ガザ側は約15900人という。安保理でガザ停戦決議案が8日アメリカの拒否権でまたも否決された。一方アメリカはイスラエルに緊急武器売却を行った。10日イスラエルは「ハマス北部拠点制圧」を発表した。12日国連総会が停戦を決議。20日、パレスチナ自治区ガザ地区当局は、10/7以来の戦闘で、ガザ側の死者が2万人を超えたと発表した。
米軍は6日、屋久島沖で11/29にオスプレイが墜落した事故を受けて、すべてのオスプレイの飛行を停止すると発表した。
12/2米政府は日米等22ヶ国が'50年までに原発を3倍にする宣言に同意したと発表した。12/4の毎日は、中国が福建省海岸で、高速増殖炉の60万KW規模の実証炉(実用炉の一歩手前)が急ピッチで建設中だと報じた。日米欧はいずれもかって開発を断念した経緯がある。国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で、欧米主導の脱石炭連合に日本は参加しない姿勢を示した。COP28は、温室ガス35年6割減を明記する成果文書を採択した。12/16の毎日に、核融合炉発電の研究が再注目されているとし、投資状況が紹介された。米バイデン政権は10年以内に実証炉で道筋を見つけたいとしているという。
中国の自動車輸出台数が2023年に日本を抜き、初めて世界首位となる見通しとなった。年6割増という。
12/20のTVニュースは、14日からのアイスランドの大規模割れ目線状噴火を映していた。アイスランドは日本同様の火山国で、北米プレートとユーラシアプレートの接合線(プレート拡大境界)が中央を走っている。
'24年度予算案112兆円が閣議決定になった。国債費が27兆円、新規国債発行が35兆円で、抜本的な増税と歳出削減なしには財政維持不可能に陥る。日本の10月の経常収支は2.6兆円の黒字だった。黒字は9カ月連続で、比較可能な1985年以降で10月として最大となった。30日毎日朝刊での為替相場は142.83円/ドル。
自民党阿倍派の資金集めのパーティー収入の一部が歴代事務総長に流入し、政治資金収支報告書に記載されない闇資金になったとして、大学教授が告発し、東京地検特捜部が議員に事情聴取を行っている。裏金は数億円規模という。国会での追求には捜査中を理由に発言を差し控えるというばかりで、国会よりも検察対応の方が大切であるかのごとき発言がメディアに攻撃されている。松野官房長官の事実上の更迭が9日決まった。この裏金疑惑の対照として安部派の5幹部(高木、世耕、塩谷、荻生田、西村の各氏)が浮上し、松野氏を入れて6名が検察の聴取を受けた。
11日の毎日夕刊は、首相が阿倍派の政務三役計15人を交代させる調整に入ったと報じた。14日の報道では、閣僚4人と副大臣5名の交代に終わる模様。岸田派、二階堂派にも類似の不正処理が指摘されている。19日阿倍・二階堂派事務所に特捜部の強制捜査が入った。二階堂派小泉法務大臣は派閥を離脱、法相は検事総長に対する捜査の指揮権を持っているから当然だ。
19日、政府は'25年の大阪・関西万博の費用の国費全体像を発表した。直接費が1647億円、インフラ整備費が約9.7兆円、各府省の万博行動計画事業費が約3.4兆円、国際事務局分担金など72億円などであった。大阪、関西の経済振興には役立とうが、孫、曾孫、曾々孫などへの大型借金を残すことには間違いない。人気の沸かない万博の旗を振り続ける政治家に疑念を感じる。疑惑の二階堂派からの離脱を表明した自見万博担当大臣の対応が注目されている。
毎日31日のコモンエイジ(公共のかたち)は、岸田首相肝煎りのデジタル農村(田園都市)構想が全く画に描いた餅で、ただの巨額交付金バラマキに終わっていることを明らかにした。厳密には完全閉鎖の理想的実験空間でしか成功していない現実を無視して、寒村の自然開放空間にいきなり持ってきたというところらしい。自動自動車に配送ロボットなど。ネックの一つにスマホが普及しない問題があるという。納税者としては堪らぬ思いだ。
'50年の人口推計が発表された。全体として17%の減少。11県で3割以上の減少があり、25道県で4割が高齢者となる。'20年に比し増加するのは東京都だけである。少子化対策として、すでに、出産・子育て応援交付金、授業料後払い制度、子供誰でも通園制度、男性育休の取得促進などの制度化が行われた。さらに政府は第3子の大学進学優遇処置として完全無償の授業料入学金給付を検討している。
12/18の毎日は、世論調査の結果として、内閣支持率が16%に下落したと発表した。前回(11/18,19)は21%。政党支持率は自民党17%(前回24%)、立憲民主14%(前回9%)その他は大変動なしだった。自民全体への裏金疑惑が大きく響いているようだ。自民対立憲民主の関係がこれほど大幅に変わったのは、岸田内閣発足後でははじめてのことではないか。
ダイハツは、第3者委員会の調査で認証試験不正が64車種に及んだとの報告を受け、全車種の出荷を停止した。国交省は21日に立ち入り検査を行う。
13日の毎日社説は悪質ホストクラブが売春を生んでいることを攻撃していた。毎日は、「ルポ路上売春」などで集中的に、裏にある悪質ホストクラブを取り上げている。
軍事転用可能装置の不正輸出とされた起訴が取り下げられた。警視庁公安部が立件材料にした識者聴取内容が、識者の意図と異なる内容の報告書になっていた。
36人の犠牲を出した京都アニメーション放火事件犯人に死刑が求刑された。
英科学誌ネイチャーは、科学分野で話題になった今年の10人の1人に、雄マウス由来のiPS細胞から卵子を作製することに成功した、大阪大の林克彦教授らを選んだ。
フィギュアスケートGPファイナル(北京)のジュニアシングル女子に、島田麻央選手(15歳)がフリーで3Aと4回転を連続で決めて優勝した。男子は15歳の中田璃士選手が初出場で優勝を果たした。シニア女子は坂本花織選手が優勝、男子の宇野昌磨選手は2位。サッカー天皇杯、全日本選手権の決勝が国立競技場で行われ、川崎フロンターレが柏レイソルをPK戦の末に2回目の優勝を果たした。大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手がドジャースと10年総額7億ドル(史上最高額)で契約した。オリックス・山本由伸投手が同じくドジャースと12年3.25億ドルで契約した。
アメフト甲子園ボウルで関学大が法大を破り優勝(V6)。全国高校駅伝での男子優勝校は佐久長聖、女子は神村学園。女子では最終区間でケニア留学生ランナーが仙台育英と立命館宇治を抜いての優勝だった。仙台も立命館も最終ランナーは日本人では優秀な成績だったが、留学生の「異次元」の走力でゴール前で抜かれた。これからは異次元力のランナーをいかに留学させるかが勝負の大半を握っているというのであれば、日本の将来に貢献しない駅伝など止めたらよい。ボクシングで井上尚弥選手が、'22年のバンタム級に引き続きスーパーバンタム級の4団体統一を果たした。
脚本家・山田太一氏死去。氏のNHK大河ドラマ「獅子の時代」(菅原文太、加藤剛志、大原麗子ら競演)は、出色の出来映え(原作なしの脚本)であった。東京オリンピック・バレーボール日本代表の左利きのエースアタッカー・寺山(旧姓:宮本)恵美子さん(86歳)死去。元関脇・寺尾の錣山親方死去、60歳であった。

('23/12/31)