5月の概要(2023)
- トルコでは決選投票でエルドアン大統領が再選された。任期を終えると25年に亘って政権を維持することになる。
- 5/19広島サミットにバイデン米大統領を含むG7首脳が集い、原爆資料館を揃って訪問した。20日は韓国やオーストラリア、インドなどの招待国を加えた拡大会合を開いた。ウクライナのゼレンスキー大統領来日。国連、IAE、IMF、OECD、世界銀行、WHO、WTOの7つの国際機関のトップも招待された。21日午前に平和記念公園を招待国などが訪問した。21日午後に「国際秩序を守り抜く」首脳宣言を岸田首相が発表し閉幕した。宣言は、ロシアの違法な侵略戦争に対抗するウクライナの支援、軍縮・核不拡散の取り組みの強化、自由で開かれたインド・太平洋の重要性認識・・・の順で述べられた。日本のG7外交は成功裏に終わったとしてよい。内閣支持率上昇。
- 5/18から19まで、中国がG7に対抗するかのように、中央アジア5ヶ国と「サミット」を開催し、習主席は「運命共同体」を宣言した。この5ヶ国に中国は5100億円の金融支援を行う。中国のお膳立てだけでは、G7対抗と言えるほどのスケールになり得ないようだ。
- 首相が訪韓(5/7~8)。会談後徴用工問題を巡り、個人の見解として「心が痛む」と発言した。今回訪韓でも未だに謝罪を声高に唱える政治勢力があると報道されている。懸案に対しては安倍前首相が朴前々大統領に謝罪表明をし、日韓合意にこぎ着けたが、文前政権になって反古にされた苦い経験がある。根深い不信感を我が国に与えた。現役に日韓併合の35年を肌で知っているものは皆無。阿倍前首相も戦後の生まれだった。我らは、敗戦で何10万の邦人が難民となって、半島を住民たちからの危害を避けつつ南へ南へ逃げた事実も、今は昔と考え、表沙汰にはしないようにしている。もう過去をネタにする非難の繰り返しは終わりにしよう。
- 5/4ロシア・クレムリンに無人機攻撃(ウクライナ、アメリカは関与を否定)があり、ロシアはウクライナへの報復攻撃を叫んでいる。ロシアは市民攻撃無差別攻撃を意図的にやっている。ロシア勢力圏内への無人機攻撃のニュースはあとを絶たない。ロシア領国境付近で親ウクライナ義勇軍?のゲリラ的活動がときおりニュースになる。クリミア半島では石油タンクが炎上した。G7でバイデン大統領とゼレンスキー大統領が会談。アメリカはF-16戦闘機の同盟国による供与を容認し、パイロットの訓練を支援する考えを直接伝えた。欧州各国に続きアメリカも一線級兵器の供与を始めた。
- パラグアイ大統領に与党(親台派)のペニャ氏が当選した。台湾から中国へ外交関係を移す国が中南米で続出する中での出来事として注目されている。
- 米国14位のファースト・リパブリック銀行がついに(「4月の概要(2023)」)経営破綻を起こしJPモルガンに買収された。
- 101年続いた週刊朝日が休刊した。
- 5/2為替相場は対ユーロが下落し151円台と14年ぶりの安値になった。ドルは137円台の円安。
- 5/17日経平均株価が1年8ヶ月ぶりに3万円台を回復した。GDP年1.6%増を市場が好感したためとされる。
- 23年3月期の大手商社6社は過去最高益をあげ、三菱、三井は1兆円台の純利益を出した、ソフトバンクGは9.7千億円の欠損(投資失敗による2期連続の赤字)。我が国の'22年度国際経常収支は黒の9.2兆円で、前年度の半分以下だった。
- 毎日新聞5/4の「気候革命」に、脱炭素に平行して、全体または一部が閉鎖されたりされる予定の大型工場らが列挙されていた。ENEOSは室蘭精油所、知多製造所、和歌山精油所。ホンダはエンジン関連の眞岡工場、狭山工場。鉄関係ではJFEスチ−ル京浜の高炉、日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区。ガソリンスタンドの閉鎖も急激に進む。雇用を失う地元民は深刻である。5/6では、「太陽光(発電)未稼働10年」という題で、設備(長崎・宇久島の例)が設置されても稼働できない地元事情を報じた。総論賛成各論反対の典型だ。
- 毎日5/4の「科学の森」は、プルサーマルの迷走を取り上げた。英仏では技術問題で立ち往生し、六ヶ所村に建設中のMOX燃料加工工場の将来に暗雲が漂う。
- 5/5能登半島(cf.「日本列島の地形と地質」('22))北端(珠洲地方)地下11kmでM6.5の地震。太平洋プレートが大陸プレートに潜り込み、このあたりの最深200kmで水分を上昇させ断層の割れ目に侵入する。それによる地殻流体の流動が理由という。一帯で最大M6.9ほとんどは5程度の地震が群発している。5/26には銚子沖深さ50kmの地点でM6.2の地震があった。
- 5/2の全国新型コロナ感染者数は1.7万人、1週間平均は1.1万人、5/8(5類に移行)全国9.3千人、1週間平均1.1万人。連休中の、観光各地の賑わいの復活ぶりが報告されている。1つの医療機関(定点把握)当たりの平均の患者数は5/8-14の1日が2.63人、5/15-21では全国で3.56人で漸増中(第8波ピーク時の相当数字は約30人)。
- 長崎大は、コロナ症状緩和に「「プラズマ乳酸菌」が有効」と発表した。プラズマ乳酸菌には、一般に外敵のウィルスや細菌から身を守る免疫の司令塔「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」の働きを高める機能があり、それがコロナにも有効だったわけ。プラズマ乳酸菌は国立研究開発法人 理化学研究所の運営する菌株バンク、JCM(Japan Collection of Microorganisms)から発見された。東大チームは抗ウィルス薬4種が、次に流行すると思われているオミクロン派生型ウィルスに有効だと公表した。
- 量子コンピューターや半導体研究を推し進めるため、日米両政府は21日、教育分野での協力覚書を結んだ。米企業から東京大など国内6校などに対し、計2億1千万ドル(約290億円)の投資をする。量子コンピューターでは、米IBMが、米シカゴ大と東京大に10年で1億ドル(約138億円)を出資。米グーグルも、研究開発と人材育成のため、シカゴ大と東京大に10年で5千万ドル(約69億円)。米半導体大手マイクロン・テクノロジーは、米パデュー大学など米国の6校と、東北大、東京工業大、名古屋大、広島大、九州大に5年で6千万ドル(約83億円)。
- 高崎市で開かれたG7デジタル・技術相会合は、「責任あるAI」の推進と乱用防止への国際基準作りを合意して、4/30に終わった。毎日新聞によると、我が国は海外勢の開発先行で、国内開発促進の立場から、法規制には後ろ向きだとされている。生成AIにたいし欧米では規制強化の動きがあり、イタリアでは一時禁止処置が取られた。技術競争は熾烈で、引き金となったチャットGPT、その技術に繋がるBing チャットをGoogle Bardが追っている。
- 卓球女子の石川佳純選手(30歳)が現役引退を発表した。五輪3大会連続メダリスト、全日本選手権女子シングルス3連勝など輝かしい戦績を残した。フィギャスケート・アイスダンスの「かなだい」こと村元哉中(30歳)、高橋大輔(37歳)組も引退。ドーハにおける柔道世界選手権で安部兄(66キロ級、4度目)妹(52キロ級、4度目)が優勝した。女子48キロ級は角田夏実選手が3連覇を果たした。女子70kg級は新添左季選手が優勝。混合団体も優勝。大相撲夏場所を横綱・照ノ富士が征した。3場所連続全休から復帰した場所であった。霧馬山が大関に昇進、モンゴル出身の大関は6人目。カンヌ国際映画祭で「パーフェクトデイズ」の役所広司が男優賞、「怪物」の坂本祐二が脚本賞を獲得した。
- 豪打でならしたもと西鉄ライオンズの中西太氏死去。
('23/5/31)