4月の概要(2023)

全米14位のファースト・リパブリック銀行の破綻懸念が強まっている。
スーダンにおける正規軍対準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の衝突が激しくなり、各国は自軍を投入して、自国民の引き上げにかかっている。日本は航空自衛隊機を送り他国の協力を得て外国籍家族を含む58人の退避に成功した。
北朝鮮が「固体燃料型」 新型ICBM「火星18」を北海道方向にロフテッド軌道で打ち上げ、日本は「北海道周辺」にJアラートを発令したが、20分後取り下げた。アラートの精度が課題である。
米国のウクライナ侵攻関係を含む重要機密文書がネット交流サ−ビス(SNS)に流出した。FBIは米マサチューセッツ州の空軍州兵を逮捕した。
台湾の蔡総統が訪米、下院議長(大統領権限承継順位が第2位の位置)と会談。韓国尹大統領が訪米し北朝鮮に対抗する米韓宣言を発表した。岸田首相はアフリカ、シンガポール訪問の旅に出発、帰国後韓国を訪問する予定。
フィンランドがNATOに正式加盟した。
'70年国内人口8700万人、内外国人1割、高齢者4割という厚労省推計がでた。先進老齢停滞社会の日本の辿る道が、通算三つ目の世界史への優れた模範標準になるようがんばろう(「人口で語る世界史(その一)」('23))。
統一地方選で維新が奈良県知事を獲得した。高市早苗氏指導の自民陣営の分裂が幸いしたとされている。維新が大阪以外での主要首長位を獲得したのは初めてである。自民王国であった衆院和歌山1区でも補選に勝った。府議、市議レベルでも維新は全国的に善戦した。維新は地域政党から全国区政党への階段を上りだした。今後大型政党に成長できるか注目している。投票率は好天にもかかわらず減少気味だった。女性の当選者数が増加し、道府県議は全体の14%になった。都会から遠い地域の無投票が拡大している。新規立候補者が出ず投票率も上がらないのでは、その地域は議会制選挙制の返上を検討せねばならない。衆院千葉5区では、野党候補の乱立の隙を突くようにして自民が勝った。野党が1人でも下りたなら立憲が勝てた選挙だった。少ないパイを取り合ってますますやせ細る、全体を考えない見識の低さに、国民が嫌気を感じているという構図である。
毎日新聞の社会レビュー「異次元の10年」が始まった。現場からの報告(1)の題目は、「あふれたマネー 資産バブル招く」で、「富裕層 株高で倍増」「中間層 恩恵受けにくく」「結果的に格差拡大」と続いた。(2)は「雇用増支える非正規」という題で、雇用増('13年6300万'22年6700万)に、所得が正規の半分の非正規があり、賃金格差を広げていると報じた。(5)は、地銀の不振に追い打ちをかけた事情を解説している。
毎日新聞4/5のレビュー「見えない予算」は、特定の企業や個人の税負担だけを軽くする「租税特別処置(租特)」を総括した。不明朗の税優遇は年2兆円に達した。業界団体への与党の「力の源泉」だとしている。4/20には雇用調整金のコロナ特例を悪用した経営者の錬金術が紹介された。
'22年度貿易赤字が過去最大の21.7兆円に達した。
政府は次世代エネルギーの水素の供給量を'40年に1200万トン(今の6倍)とするべく戦略を改定する。
警視庁から、カンボジアの特殊詐欺の「かけ子」拠点らしい日本人の男19人に逮捕状がでた。フィリッピンの拠点に手が入ったばかりであった。
沖縄県宮古島周辺(陸上自衛隊第8師団警備域)を飛行中のヘリUH60が消息を絶った。ヘリには坂本雄一第8師団師団長(陸将)など合わせて10人が乗っていた。
善光寺のびんずる尊者像が盗難にあったが、すぐ松本市で発見され犯人が逮捕された。室町時代に創建された大分市・神護寺の「迷企羅大将」(めきらたいしょう)像(台座に「豊後」や「神護寺」「天文十八年」の文字あり)が古物商の手から戻ってきた。Wikipediaによると、2012年(平成24年)に、日本の長崎県対馬市の三つの神社・寺院から、韓国人窃盗団によって重要文化財の仏像2体などが連続盗難された事件では、韓国の裁判所が盗難仏像の日本への返還を事実上拒否する決定を下し、1体は返還されたが未だに1体が未返還になっている。
毎日4/14の論点に日韓の今後に対する韓国・李元徳教授の発言が載っていた。「(岸田首相の)元徴用工への思いやりを(謝罪発言のことか)」「(尹政権や政権交代後の)ちゃぶ台返しはない」といった言葉が出ている。公式謝罪はピリウドを打ったはず。なぜまた浮かび出てくるのか。ちゃぶ台返しで何度も煮え湯を飲まされた我らの記憶は、確たる根拠も何もない教授の希望的観測記事程度ではなかなか拭えない。良識派の教授ですら本人生誕以前の、民族が伝承する、トラウマから抜けられないのだろうか。4/28訪米中の尹大統領が、大学での講演で、100年前に拘泥しない日韓の未来志向を唱った。日本は韓国を「ホワイト国(グループA:安全保障上問題のある輸出の手続き上の最優遇処置国群)」待遇へ復帰させる。
大阪府・市のIR(カジノを含む大型リゾート)認定申請('29年開業目標、人工島夢州予定)を政府が認めることになった。我が国初の公認博打地区になるのだろう。経済振興を言うが、暗黒面の拡大の方が心配である。大阪は大阪・関西博覧会というビッグイベントを2年後に控えている。その盛り上がりを危惧する記事が毎日の4/14号に出ていた。大阪の焦りが裏目に出なければよいがと思う。
岸田首相が和歌山補選応援演説直前にパイプ爆弾らしいものを投げつけられた。首相は無事。容疑者は現場で現地住民の協力により直ちに逮捕。奈良での安倍元首相の悲劇(やはり応援演説会場)が繰り返されなくて良かった。
4/20の毎日に、上海モーターショーが紹介された。中国では欧米に先駆けて電気自動車EVが社会に浸透している。驀進する中国勢と、対応の遅れが目立つ日本勢が対照的だとある。中国BYDが先行の米国テスラを猛迫している。BYDが約31kWhで160万円の格安EVを出した。
22年度全国消費者物価指数が3.0%上昇していた。第2次オイルショックの41年ぶりの高水準で、値上げラッシュは停まりそうもないという。
下旬に入り新型コロナ感染数が増勢に転じた。4/21全国感染者数10.0千人、1週間平均9.1千人、4/29に全国13.0千人。連休明けには第9波の可能性が、専門家会合(脇田隆字座長や東北大学の押谷仁教授ら4人の専門家)から指摘されている。
4/21の毎日トップに、生成AI(チャットGPTなど)がルビコンを渡ったとする東大・太田副学長の談話が出た。AIはマスデータと深層学習を武器に、着々と実績を積み重ねてきた。将棋や碁の世界では、専門棋士がAI学習をするのは常識になったし、近年の確率の高い天気予報もAIのおかげである。4/27には自動対話AI「チャットポット」の観光案内や営業代行への実用化を紹介していた。
まだこれらは局所的応用だが、それがさらにコンピュータのハード面の進歩に支えられて、ついに適切な会話どころか卒業論文程度まで自力で作り出せるようになった。「電子立国日本」などとNHKが謳ったのはごくこの間のように思うが、日本の電子産業は、いつの間にか、中国韓国の後塵を拝する情けない状態に後退している。副学長が言うように、バブル崩壊で弱気になった日本が、挑戦の意欲を再び取り戻すことを、切に願うものである。
春選抜高校野球を山梨学院が制した。山梨県勢優勝は初めて。ボクシングWBAバンタム級王座戦で井上拓真が王座を奪取、WBA・WBCライトフライ級王座戦で寺地拳四朗が防衛を果たした。
作曲家・坂本龍一氏死去。世界が悼んだ。「ムツゴロウ」の畑正憲さん死去。

('23/4/30)