1月の概要(2023)
- 個人データの保護の厳格化(ターゲティング広告規制)がEUで進んでいる。アイルランドはメタ(フェイスブック、インスタグラムを運営)に巨額の制裁金を課した。日本の法規制は遅れている。今でもインターネット検索などすると、直ちにかつその後も執拗に、画面に関連商品の広告が出てくる。
- ロシアのプーチン大統領首唱のクリスマス休戦は、ウクライナ軍への反撃という名目でのロシア軍不履行のまま8日午前0時に停戦終了となった。
- 月末ロシアが東部戦線で攻勢。ドイツが主力戦車(レオパルド2)のウクライナ供与に踏み切った。欧州各国もレオパルド2の提供を続々表明。アメリカも主力戦車(M1エープラムス)を提供すると発表。占領地奪回に本格先端兵器が投入される。
- 1/25の毎日トップに、ウクライナ領ロシア占領地で子供1万人超がロシアに移送され、ロシアが戻そうとしない情報が載った。侵入時からウクライナ人のロシア領内への強制移住は噂されていたが、子供だけの場合は初めて。ウクライナのロシア化のための思想改造策だろう。占領国が領有を固定化するためによく行う古典的方策の、1つのバリエーションである。
- 1/23の毎日のトップに、フランスで使用済み核燃料を地中に埋める最終処分場建設計画が、大詰めに来たことが報じられた。フィンランド、スエーデンに次ぐ3番目。地下490m、直径10m、総延長2kmの坑道による実験設備が動いている。厚さ約120メートルの粘土層が放射性物質の滲みだしを最終的に防ぐ。
- アメリカのIT巨大産業のリストラが加速している。マイクロソフト1万(5%)、アマゾン1.8万(1%)、メタ(旧フェイスブック)1.1万(13%)、ツイッター3.7千(約半数)。AI進化による事業環境の変化やコロナ特需(リモート教育、在宅勤務など)が一服状態になったためという。
- 中国人口が対前年比でマイナスを記録した。'49年5.4億が今14億。GDPは3.0%増で目標の5.5%に届かなかった。中国に限らず、アジアは人口ボーナスを失う困難な時期に入っている。韓国GDPは対前年比2.6%増。
- ブラジルで前大統領(右派、今回選挙の無効を唱えている)支持の群衆が議会、大統領府および最高裁判所を一時占拠する暴動があった。トランプ支持派のアメリカでの騒動そっくりで、民主主義体制にいらざる不安の手本を、トランプ氏がまき散らしたとも言えそうだ。
- 日本の反撃能力の効果的運用のために日米が連携する、また日本の人工衛星にも安保条約が適用されることが、ワシントンでの2プラス2会談で明らかになった。種子島沖の無人島・馬毛島の軍用滑走路整備が始まった。
- 1/6の毎日トップ記事は、「海底ケーブル 露の影」という題で、ロシア調査船が日米間の回線を調査している模様を報じた。センサーをつけた長いロープを水中に垂らし、ケーブルの位置や周囲の地形などを確認しているらしい。中国の調査船が領海内に来て同様の調査にあたっているらしいことはたびたび報道されている。
- 1/10の毎日新聞社説は「日本経済の再生 次世代担う人への投資を」という題だった。アベノミクス〜異次元緩和の総括は、「安い人件費」を求める海外投資、内部保留増大などによる産業空洞化の進行、恩恵の偏寄り(大企業と富裕層)で、実質賃金を下げ、財政赤字平然の規律感覚喪失という負の面が目立ちすぎるということ。1人あたりのGDPを韓国に抜かれて何年目か。新産業創設に向けて、人材は貴重な経営資源という感覚がまず経営者に求められ、そのような経営者を政界や資本界が選ぶ体質を作らねばならない。
- 「NHKスペシャル 半導体 大競争時代」では、凋落著しいかっての半導体王国・日本の現状と将来への希望を特集した。本来的には博打である研究投資を、積極的に推進する欧米および中国に比して、日本の政界財界は「失敗を回避したいのか」あまりにも消極的である。
- 岸田文雄首相が4日の伊勢神宮参拝での年頭会見で、今後の優先課題として「異次元の少子化対策」や「インフレ(物価上昇)率を超える賃上げ」の実現に取り組むことを明らかにした。具体策はこれから。
- 先月東京物価4.0%上昇。東電が3割の値上げを申請した。その他電力の値上げ申請巾も3~4割。NHKクローズアップ現代「「牛乳ショック」値上げの舞台裏で何が」では、世界的な飼料高騰とエサを輸入に頼る日本の酪農の危機を解説した。
- 週刊朝日が5月で101年の歴史を閉じ休刊する。'50年代には100万台の発行部数だったが、昨12月では7万部に落ちていた。朝日新聞出版は、今後はウェブのニュースサイト「AERA dot.」や書籍部門に注力するという。
- 旧統一教会に「日韓トンネル」構想があり、九州に46万平方メートルの土地が取得されている。産経新聞論説副委員長・佐々木類氏の著書:「ステルス侵略」が広告に出た。中国の政界財界の静かな浸透に警鐘を鳴らしている。「日韓トンネル」は韓国カルト教団のステルス侵略か。創始者・文鮮明氏の発言録を調査していた毎日新聞は、1/30に日本歴代首相らへの工作関連事項を発表した。自民党・中曽根元首相が最も言及の多い人物である。岸田現首相、民主党系元首相への言及はない。
- 元旦のコロナ感染者数は全国で8.7万人。5日22.7万人に急増、第8波の1日最高値。18日12.5万人、29日4.5万人、統計上のピークは過ぎた。ただ高齢患者増加(7~8割)のため介助に手を取られ、医療機関はかえって逼迫しているという。政府は取扱を5/8から新型コロナを5類(季節性インフルエンザと同等)に引き下げる。
- 中国が外出制限のゼロコロナ政策から開放政策へ転換。中国国内では春節には旅行者が21億人になると推定され、感染者の爆発的増大が懸念されている。海外団体旅行の制限は外されていない。我が国は水際対策を厳重にしている。中国がそれに反発して、日本でのビザ発給を停止した。感染爆発?の中国が感染詳細状態を秘匿し、それを心配した各国が水際対策の強化に走る。その当然に中国は政治的思惑だと反発する。奇妙奇天烈な国だ。1/11の毎日論説には、爆発公開が習政策の失敗を認めることになるから?と指摘した。29日ビザ発給を再開。外国の防疫姿勢に対してすらすぐ政治的報復をするような国では、深い付き合いをする意味がなくなる。
- 免疫回避力が高い懸念のある変異株「XBB.1.5」が、昨年度末の時点で米国COVID-19患者の40%以上を占めた。このXBB.1.5は、オミクロン株(BA.2.75とBA.2.10.1)の組み換え体(二つの異なるゲノムまたはウイルスの遺伝物質が組み合わさってハイブリッド化するもの)である「XBB」と呼ばれる変異株の子孫。第7波の感染拡大を引き起こしたのは、オミクロン株の「BA.5」で、「XBB」は第7波末期には日本で検出されていた。WHOの専門家グループは「XBB」について、感染力の高さが指摘されているものの、これまでのオミクロン株に比べて免疫から逃れる能力や重症化率が高いとは言えないとしていた。
- 1/2円高で131円弱/$。'22年貿易赤字が20兆円弱で、'79年以降の過去最大となった。
- トヨタ自動車社長が4/1から創業家出身の豊田章男氏から佐藤恒治氏に交替する。
- SNSの「闇バイト」で実行役を募集し、調査済み資産家の襲撃を100万円ほどで請け負わせる形の、殺人を伴った強盗事件が全国に多発している。その指示役4人がフィリッピンの入管施設に収容されている疑いがあり、身柄移送が要請された。彼らは入管施設では賄賂で自由な生活をしており、携帯やPCによる指示も勝手放題らしい。すでに'19年「かけ子」容疑の36名の日本人が不法滞在で拘束されている。フィリピンがこの種の犯罪の温床になっている。
- 今年の「日本国際賞」の「エレクトロニクス、情報、通信」の分野で、東北大学の中沢正隆卓越教授と情報通信研究機構の萩本和男主席研究員の2人が受賞した。NTT在籍中に、光ファイバーを通る光を途中で増幅させ減衰を補償する新装置を開発した。
- 箱根駅伝を往復とも駒大が制覇。全国高校ラグビーは東福岡が報徳学園を破り連覇した。ラグビー全国大学選手権では帝京大が早稲田大を破って優勝した。全国都道府県対抗女子駅伝(京都)に大阪が8年ぶりに優勝した。その男子駅伝(広島)を征したのは長野。ノルディックスキーW杯ジャンプ男子個人(札幌大会第1戦および第3戦)で小林陸侑選手が優勝した。大関・貴景勝が初場所を制覇した。今場所の大関以上は他が休場のため彼一人であった。車いすテニス唯一の「生涯ゴールデンスラム」達成者・国枝慎吾選手が引退した。ホームラン王3回の門田博光さんが死去。卓球全日本選手権シングルス決勝で男子は戸上隼輔選手が、女子は早田ひな選手が優勝した。
('23/1/31)