8月の概要(2020)T

8/3の毎日の総括記事「米国の選択」に、あと3ヶ月に迫った米国大統領選挙の前評判として、「トランプ氏支持率低迷」の記事が出た。民主党バイデン氏に対し世論調査では最近7〜10%の差を付けられている。8/11ハイデン氏(77才)は副大統領候補にハリス上院議員(55才)を当てると発表した。上院唯一の黒人(ジャマイカ系とインド系の両親)女性議員(1期目)で、ハイデン氏は、(高齢による)任期中の万一を意識していると表明した。
8/10の毎日に「ポスト・メルケル(ドイツ首相、物理学者、CDU)に異変」の記事。対コロナ対策で手腕を発揮したバイエルン州首相ゼーダー氏( 博士(法学)、53才、CSU)の人気が上昇したという。メルケル氏との仲も修復されたとか。我が国でも第1波では迅速に対応した吉村大阪府知事の人気が一時上昇したが、その後第2波以降の行動はそこまでのヒトと感じさせた。私には文系の、理系問題には信念を持てない政治家という印象。
イスラエルとUAEが国交を回復した。
ベラルーシ大統領戦で26年間親露的強権政治を行ってきた現大統領が圧勝した。これは世論調査とは正反対の結果で、不正を叫ぶ大デモとそれに対する治安部隊の暴力行動が報じられ、EUは「改ざん」があったとして制裁を決議した。大統領はプーチン露大統領と電話協議している。対立候補は国外に脱出している。
「五つの目(ファイブアイズ)」と呼ばれる英国、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの英語圏5ヶ国が、結束して、中国の覇権主義に対抗する姿勢を鮮明にし始めた。
8/1香港の警察当局は、海外で事実上の亡命生活を送っている民主活動家ら6人について、国家安全維持法(国安法)違反容疑で指名手配した。香港政府が香港立法会(議会)選挙を1年延期すると発表したことに関し、米政府は、「議会選延期と民主派の出馬を禁じた決定を非難する」と述べた。在香港の民主派活動家・周庭氏逮捕、民主派香港紙「蘋果日報」の手入れと創業者逮捕。市民は株の購入(株価20倍に上昇)と新聞購入(5倍増刷)で意思表示をした。
トランプ大統領は、中国政権への情報漏洩の恐れを理由に、中国企業バイトダンスが運営する人気動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」(利用者は世界で約8億人に上る。)の米国事業の売却を命じた。バイトダンスは大統領令などの無効を求める訴訟を米カリフォルニア州の連邦地裁に起こした。米国厚生長官が、断交後の最高位の閣僚として台湾を訪問。台湾の感染対策を高く評価。続いて蔡英文総統と面会。中国は反撥。
豪中関係は4月、豪州が中国に新型コロナウイルスの起源について独立した調査を求めたことで悪化した。反発した中国は、豪州産牛肉の輸入を一部停止し、国民に豪州への渡航自粛を呼びかけるなど、圧力を強めている。中国が「国安法」による香港への統制を強化したことなどに対し、旧宗主国の英国は、英中共同宣言に対する明白で、深刻な違反として、対決姿勢を鮮明にしている。香港の人口約740万人のうち、約290万人とその扶養家族が対象となる、香港住民の受け入れを表明し、ファーウェイ製品の排除も発表。カナダは犯罪人引き渡し条約を停止し、英国や豪州、ニュージーランドもそれに倣った。また中国は尖閣列島に対する不穏な行動を加速させている。8/5の毎日は、「マスク外交」「戦浪外交」と直情的野心丸出しの反応しかしない中国の外交に、世界が反撥していると告げた。
21日の毎日によると、'19年度の韓国経済の貿易依存度は63.7%。約3割の日本に比べても「外需頼み」は鮮明。特に中国は「最大のパートナー」として、輸出額の約25%、輸入額の約21%をそれぞれ占めている。香港問題や両シナ海の軍事行動に対して世界から非難を受ける中国が、韓国と関係を強化しようとする動きも出ている。22日 中国の共産党政治局員が訪韓、習主席の訪韓を討議。中国は、自由主義国に対しては、とるもの(投資、技術)をとったらさっと手のひらを返す。彼らの対日外交史を反日嫌日外交の国も参考にするべきだ。
レバノン首都ベイルートで硝酸アンモニウム(硝安)2750トンが爆発。多数の死傷者を出した。広島原発の1/10ほどの威力だったという。入港税不払いのロシア船の差し押さえ積荷で、6年前から保管されていた。硝安はANFO爆薬(硝安油剤爆薬)の原料で、これまでも世界各地で爆発事故を起こしている。
モーリシャス諸島沖で商船三井チャーターの日本の貨物船が座礁、大量の重油が流れ出し、諸島の珊瑚ほか生態系に損傷を与えつつある。逮捕されたインド人船長の供述では、コロナ情報取得のためWi-Fiを利用しようと航路を諸島接近にしたという。Wi-Fiなしでも情報取得方法はいくらでもある。人災の色が濃い。
8/24安倍晋三首相の連続在任日数が2799日(7年と8ヶ月)になり、佐藤栄作元首相の記録を抜いた。巧みな人事操作で党内の一極化に成功し、そのとき勝負の現実的政治が強大な政敵を生まなかった。直後の8/28持病(潰瘍性大腸炎)再発という理由で辞任を表明した。後任総裁(任期来年9月まで)は党員投票をやらない両院議員総会で決めるという。次期首相候補世論調査ではダントツの支持を受ける石破議員(「6月の概要(2020)」)にとっては不利である。彼の派閥は19名に過ぎない。私は次期総裁が40代50代の若手であってほしいと思う。
日本の4〜6月度年率換算GDPがマイナス27.8%と史上最大の落ち込みとなった。西村康稔経済再生担当相は「年率マイナス30〜60%となった欧米各国と比べれば減少幅は抑えられた」といった。コロナ渦の影響が大きい。単位人口あたりの感染者数が我が国の10倍はある欧米と比較するのではなく、コロナ対策に成功している中国、台湾、韓国と比較すべきだ。「日本は対策を旨くやっている」と発言しているではないか。都合よく比較対象を変えるのは詭弁の初歩で、それをやる大臣は剣呑だ。
8/7の毎日の社説は「財政の無責任な膨張」を指摘していた。目標の'25年黒字化など夢のまた夢になっている。理由を付けては気前よくばらまいて赤字国債を出す。財政的に辻褄の合わない行動をする政府は国民にとって危険な存在だ。安倍首相退陣を受けて8/31の毎日の社説は、「アベノミクスの終幕 重くのしかかる負債」という題になっていた。
8/19国民民主党が解体し立憲民主党と合流して新党を結成すると決めた。玉木代表ほかの非参加者がある。岡田元副総理、前原元外相も非参加。野田前首相は参加か。新党議員数は150名規模か。8/31の毎日に安倍内閣時代の不祥事を総括した記事に、「多弱野党 慢心助長」という小見出しの記事が出ていた。
関東甲信越は8月に入りようやく梅雨明けとなった。
1/1の人口動態は過去最大の50万減で、11年連続の減少。外国人増は19万。
NHKが8/4中期経営計画案を発表した。衛星放送やAMラジオを縮小するという。私が受信する放送は殆どがNHKである。民放はたいていの場合質が悪くて話にならない。NHKの縮小は日本の放送文化のレベル低下につながる。民放は「NHKの肥大化」を懸念する前に、自らの放送内容の質向上策に真剣に取り組むべきだ。
セブン&アイHDが米国第3位のコンビニチェーンの買収を発表した。傘下の米セブン−イレブンを入れると米国ダントツのコンビニとなる。東芝、ソフトバンクと大型対米投資敗退のニュースは多い。2.2兆円の投資がセブン&アイHDに吉と出るのだろうか。
8/5の毎日が球磨川治水に関し、川辺川ダムを含む不毛の議論による治水対策の遅れを取り上げていた。川辺川ダムの必要性は、このHPでは「ダムの科学(改訂版)」('20)で取り上げている。

('20/9/1)