3月の概要(2020)T

新型肺炎関連情報は、「3月の概要(2020)U(新型肺炎特集)」に纏めた。
米国大統領選挙・民主党候補指名争い第4戦は、南部黒人勢力の強いサウスカロライナ州で行われ、前副大統領バイデン氏(中道派)の大勝となった。中道派2人が撤退しバイデン氏支持を言明、14州一斉投票のスーパーチューズデー(3/3)でもバイデン氏が勝ち、獲得代議員数は509対449と左派サンダース候補を上回った。もう一人の左派候補ウォーレン氏(代議員数37)は5日撤退を表明。10日の6州選挙でもバイデン氏は大票田ミシガン州を含む4州で勝ち、民主党候補の地位をほぼ確実にした。17日、さらに4州を抑えた。
北朝鮮は日本海に向けて今月4回の短距離ミサイル実験を行った。
一般会計の総額が過去最大の102兆円余りとなる新年度予算が成立した。新型肺炎による急激な経済縮小に対応して、政府は追加の経済対策の策定と新年度の補正予算案の編成を行う。31日毎日の社説に、「コロナで大型経済対策 迅速な生活支援が優先だ」と出た。自民議員による特定業界への便乗支援策が露骨だ。経済界に対しては毎年の内部留保の増大(「未来の年表」(19))が指摘されてきた。当面はそれで喰って行けるはずである。
3/2の毎日トップに、NHK経営現委員長がNHKのかんぽ不正報道に対し、前NHK会長を呼び出して指導した事実が報道された。これは放送法違反である。しかも指導事実が郵政側一辺倒で、後日郵政側が事実誤認として謝罪した内容である(「9月の概要(2019)」、「10月の概要(2019)」、「12月の概要(2019)」)。現委員長は更迭すべきである。
新型肺炎が景気を一気に引き下げた。3/10のNHKは日経平均が2/上旬に比して既に4000円は下落し、1.9万円台になったと報じた。13日終値はついに1.8万円を切った。円は一時対ドル101円となり、8円ほど円高となった。日米ほか主要国の大幅金融緩和、ゼロ金利政策発表にもかかわらず、経済界の危機感が尋常でないことを示す。賃上げにも影を落としゼロ回答が多い。週明け(3/16)のNY株式は終値で3000ドル近く暴落し、過去最大の下げ幅をまた更新した。3/18のNY株式は2万ドルを切った。3年ぶり。
政府は26日、3月の月例経済報告で、景気判断を下方修正し、「回復」表現を6年9ヶ月ぶりに削除した。
NHK SP東日本大震災「40m巨大津波の謎に迫る」は、巨大地震原因津波とは別の海底地滑りによるサイレント津波を解説した。「40人の死は問いかける〜大槌町“役場被災”の真実〜」は、司令塔の、漫然とした指示待ち、情報待ちの決断しない姿勢が、地震から津波までの35分を浪費したためと思わせた。
3/8毎日に「東日本大震災9年」特集の1つとして、復興補助金受け倒産75社という見出しで、返済猶予切れで倒産が急増していることを報じた。NHKなど多くのマスメディアの調査は、住民に復興の実感はなく、被災民意識が持ち続けられていることを示す。人口が流出したままで元に戻らない現状では、政府や地方自治体がいかにハード面での整備復旧に力を入れて(報道写真は復旧以上である)も、昔どおりの繁栄は無理であることを示す。
戻らない被災民の新天地での職業訓練、教育援助、生活援助等に力を入れた方が前向きである。3/11朝のNHKは避難民の本音を報じたが、いまだに避難先での仮住まいという避難民意識から抜け出していない例だった。9年も経ったら新住民意識を持つべきで、そうでなければ受け入れ先もたまらんだろう。被災自治体は応援職員数が半減したと云って、更なる援助を求めているという。少し甘えがすぎると思う。
JR常磐線の富岡駅から浪江駅の帰還困難区域が通れるようになり、9年ぶりに全線開通になった。
関電と高浜町との原発工事に関する金銭的癒着事情が明らかになった。メディアはもっぱら関電非難だが、私は温暖化対策、産業競争力などからの原発至上の政治的圧力を、限られた立地で早期にクリアせねばならなかった関電に同情的である。問題を関電に丸投げした産業+政治とそれを担いだメディア、立地地方の「古き良き」土建慣行を脅しの材料にした連中に責任の半分がある。関電では金銭受領で多数の処分者が出た。
靖国神社のソメイヨシノが14日に開花した。平年よりは12日、昨年よりは7日早い開花。
NTTドコモは5Gサービスを3/25から、KDDIは3/26、ソフトバンクは3/27から開始する。ソフトバンクGは4.5兆円分の資産を売却し財務の健全化と株価維持対策に当てる。投資会社としての失敗がこの1ヶ月の間に株価を半減させていた。3/24のニュース・リリースによると、トヨタ自動車とNTTが互いに2000億円規模の出資を行って株式を持ち合う資本提携に踏み切る方針を固め、最先端の街づくり「スマートシティー」の構想を前進させるという。
3/28の毎日に、量子コンピュータをめぐる米中戦争が解説されていた。量子暗号は「究極の暗号」で解読不能と見られており、中国は既に量子暗号衛星を打ち上げネットワークを構築するなど世界で先行している。デジタル通貨に相応しい性質であり、ドル基準が中国元基準に置き換わる可能性すら見えてきた。日本は理論面で先行し、特許出願数も中米に次ぐ第3位である。米中は官民で数100億〜数1000億円を投じているという。日本政府は今年度補正予算と来年度当初予算に計340億円の関連予算を計上した。対中戦略として、日米欧の共同研究気運が高まっている。
29日の毎日に、「インドでの新幹線事業が7千億円膨らみ、インドが難色を示す。日本の旗色が悪くなった。」とあった。昨年、一昨年のアジアクルーズでは、韓国産自動車にシェアを取られつつあることを知った。製鉄各社の高炉廃棄も続く。モノづくり日本は色褪せつつある。
ノルウェーでのスピードスケートW杯スプリント部門総合で男子は新浜立也が、女子は高木美帆が優勝した。男子は33年ぶりという。男女の500メートルでは男子の新浜(23)と女子の小平奈緒(33)がともに種目別総合優勝を果たした。今季500mレース3勝の新浜は、日本男子では清水宏保以来、19季ぶりのシーズンタイトル獲得。雨中の名古屋女子マラソンで、一山麻緒(22)が日本人国内最高記録(2:21:18)を17年ぶりに塗り替え(2:20:29)、五輪マラソン最後の切符を手に入れた。
W杯ジャンプ女子はノルウェーのリレハンメルで行われ、高梨沙羅が今季初勝利を挙げた。男女歴代最多を更新する通算57勝目。節目のW杯表彰通算100度目。無観客興業の大相撲春場所では白鵬(13勝)が44回目の優勝。朝乃山(11勝)が大関に昇進。将棋の渡辺王将が連覇を果たした。棋王、棋聖、王将の3冠を獲得している。
女優・宮城まり子死去。日本で初めての肢体不自由児の養護施設「ねむの木学園」を私費で設立、作家・(故)吉行淳之介と長年に亘り経営してきた。'12年瑞宝小綬章受章。喜劇俳優・志村けん死亡。死因が新型肺炎であったので、メディアはひときわ大きく報道した。

('20/4/1)