九月概括
- 9/28北朝鮮労働党代表者会と党中央委員会総会は、金正日総書記(69)の三男ジョンウン氏(27)を党中央委員と中央軍事委員会の副委員長に選出するなど指導部の人事を決定した。また、ジョンウン氏は大将の称号を与えられ、後見役とされる金総書記の実妹金慶喜党部長が政治局員17人のうちの1人に、金部長の夫の張成沢党行政部長が政治局候補委員15人のうちの1人にそれぞれ選出された。世間に言う金"王朝"の三代目体制が着々と進行している。経済が疲弊のどんそこに陥り、国民は食糧危機で飢えている。独裁政権の常で、内部不満を外部へそらすために、今後も危ない瀬戸際接触事件が再々起こるのではないかと危惧されている。
- 自民党3役が50代に若返った。石原幹事長、不破政調会長(留任)、小池総務会長。トップが40代の先進国も出ている。若手登用は時の流れである。
- 民主党代表選挙戦が始まった。9/2の読売は選出議員の色分けを、毎日は選挙区の党員・サポータ数を発表した。我が千葉県の議員は9/9時点で菅派7、小沢派8。比例区選出はほぼ全員が小沢派である。官僚出身の新人参議院議員が、選挙後でも旗色をはっきりさせていない。官僚出身者らしい日和見派と受け取られそうな態度だ。9/6の世論調査発表では、読売、朝日ともほぼ同じ結果で、菅支持2/3、小沢支持17-18%であった。9/11の共同通信の調査では、菅氏67%、小沢氏22%だった。9/14投票の結果は、721pt's vs. 491pt'sで菅氏が勝った。党員・サポーター票が249pt's vs. 51pt'sで、勝利を決めた。これに対し国会議員票は412pt's vs. 400pt'sと拮抗していた。支持者と議員の間のねじれ現象を、意識のずれとして、今後の選挙で支持者は、重要な選択肢材料とするのではないか。9/16幹事長に岡田氏、外相に前原氏が決まった。最重要ポストに対し穏当な人事と言える。両氏は次期代表候補の地位を固めた。9/17改造内閣発足。18日の読売、毎日の世論調査では、新内閣発足直後と同じ2/3の支持率であった。中間でほぼ4割に一度ダウンしているという傾向も同じであった。
- 代表戦で小沢派は「小沢先生」と表現する人が多かった。菅派は「菅さん」だった。鳩山氏の行動は理解を超えていた。はじめ菅支持、やがて小沢支持、彼の議員グループは一本化出来ず、選挙区は菅支持だった。鳩山首相時代に支持率が3割を切り、末期的な状態で内閣を投げ出し、菅副首相にバトンタッチした。菅首相は前内閣不人気を引きずった参院選では不十分だったが、今ではともかくも支持率を6割台に復活させ、鳩山氏の尻ぬぐいとしては最高の働きをした。小沢氏への恩義を鳩山氏は言うが、本当は菅氏に言うべきではないか。小沢氏に特に人事に関して尻尾を振りすぎたことが、不人気の原因になったとは思っていないらしい。
- 小沢氏が普天間基地問題を再度外交問題化すると表明している点が、もっとも両者の政策で異なる点だ。菅氏は従来経過重視の姿勢。小沢氏は米海兵隊の撤退を訴える。防衛白書が出、南西諸島への中国進出への懸念と沖縄海兵隊駐留の意義を強調した。尖閣列島では、自国漁船保護のためと称して、日本領海へ警備艇を出していることが確認された。領海内で3時間も遁走を続けたあげく、巡視船に損害を与えて逮捕された漁船を巡り、中国が過熱している。5回も大使を呼び出し抗議。しかも5回目は深夜であった。無礼を通り越している。中国の釈放要求はエスカレートし、9/22には温家宝首相が発言している。
- 9/11の読売は、南シナ海領海問題での中国の漁船武装護衛方式が、周辺各国との摩擦緊張を高めている事情を報じた。11日、日本の排他的経済水域(90km内部)で海洋調査中の海保調査船に対し、中国海洋調査船が、自国管轄域内だとして、調査中止を要求してきた。9/30の読売は、日中中間点海上ガス田「白樺」付近に、多数の中国船舶と調査船が航行している写真を掲載した。沖縄は、中国の領有権主張の影響をもっとも受けやすい地帯だ。中国共産党政権はインド、パキスタンとはカシミールで、ロシアとは黒竜江に浮かぶ島について、ベトナムには国境で砲艦外交と揶揄られる局所的武力紛争を経験してきた。領土問題については一歩も退かぬ。領土問題は永久に日中の紛争の種になる。今回も米軍の睨みがなければ、即日軍を派遣して来る可能性すらある。
- 9/23午前、前原外相とクリントン国務長官が会談し、日米安保の適用を確認し合った。菅首相は同日午後の会談で、オバマ大統領から、安保が日米の安全保障のみならず、世界の平和と安定の礎の一つという認識を得た。9/28米国防次官補は日本の尖閣諸島領有権を確認した。たぶんこれらのリップサービスへの見返りとしてであろう、アメリカは9/29日本のイラン油田撤退を要求してきた。9/24沖縄地検は船長を処分保留で釈放した。アメリカや韓国の新聞はその弱腰を批判した。政府は司法不関与を強調した。政治問題を司法が判断するなど奇妙だ。中国は今後ますます強硬に出漁を繰り返す事必定だ。今となっては、巡視船で海を埋めるぐらいの覚悟をするべきだ。中国のレアアース禁輸はとうに予想された事態で、備蓄とか迂回輸入工作など方策が建っているものとばかり思っていた。旧日本軍廃棄毒ガスの処理問題で中国を訪れていた日本人4名が、軍事基地撮影を理由に逮捕された。うち3名が30日に釈放された。中国の、なりふり構わぬ対抗処置の一環と、一般には信じられている。
- 9/19の毎日によると、日本は1885年から調査を始め、領土公式編入が1895年で、1940年には無人島になったがそれまでは島で事業を行っていたのに対し、中国と台湾が領有権を主張し出したのは1970年以降で、論拠の何もない暴論である。28日の毎日は、人民日報が'56年に日本領と報じていることを指摘した。9/30の読売は、さらに包括的に、中国の実効支配への野心を解析した。政府はこの基本点を繰り返し繰り返し機会があるごとに世界に向かって報道すべきだ。沖縄県民は、そんな相手に対し、米軍基地、海兵隊という重しが取れたあとの危険性を思ってみるべきだ。一番恩恵を受ける沖縄が、被害意識ばかりを口にするのは合点がいかぬ。
- 日本人姉妹の親族として53名の中国人が入国したが、入国直後に生活保護を申請し、半数以上が支給を受けている。入国審査書類の雇用関係に虚偽の記述があるため、在留資格が取り消される。かって、多数のタイ国孤児を養子として子ども手当の対象に申請した中国人もいた。国家の誇りも民族の体面も考えない彼らが報道されるたびに、中国の民度の低さを実感する。
- 鈴木宗男衆議院議員の2年の実刑が最高裁で確定し、彼は議員資格を喪失、収監される。出所後も5年間は立候補できなくなった。北海道開発庁長官(自民党政権)時代の斡旋収賄を断罪したもの。北海道の選挙民は1審2審と有罪である彼を、なお衆議院議員に選んだ姿勢を強く反省すべきである。判決後の彼の強がり発言が、この選挙民の政治姿勢に根拠を置いていることは明らかだ。鳩山氏小林氏もその範疇にある。政治とカネにまつわる嫌な雰囲気が北海道には垂れ込めている。もう一人の政治とカネの立役者・小沢氏の代表選挙への影響が取り沙汰されていた。鈴木氏の衆院外務委員長職は横路孝弘衆院議長の推挙によるものとして、野党は問題視している。横路氏も北海道選出で小沢派という。
('10/09/30)