
- 阪神大震災、しかしこれは神阪大震災である。神戸が中心だから。少し揺れたかなと思いつつまた寝入ってしまったその早朝、テレビのニュースで仰天した。出勤を見合わせて画面を見入る。それから丸二日時間が許す限りニュースを見た。有識者が次々にいろんなことを言う。記憶に残った発言と私のコメントをお読み下さい。
- 真っ先に出てきた京大某教授「関西が危ないともう10年前から我々が警告し続けていた。だが社会の反応は鈍かった。これからは関西は活発に揺れます。」我々とは京大学派のことと新聞の座談会で東大の先生が認めていた。別の京大教授「大阪と東京は大地震に関しては殆ど同じ確率なんです。」でも今まで私ら市民が聞かされてきた話では、地震予知連絡会の云う危ない地帯は伊豆半島だった。それ故膨大な国の資金が投じられ伊豆の観測網が完成した。確かに関西大地震の勉強会の記事を小さな活字で見た覚えはあるが、熱心なのは一部の学者ばかりと言う印象だった。京大学派の意見が優先されたら被害が極小になったかどうかは分からないが、連絡会の多数意見が伊豆のなまずにしてやられたのは事実である。今ごろになって「関西の地震が活発期に入ったと認める」なんて後追い発表しても遅いのである。地震予知連絡会は少なくとも伊豆のなまずに盲進した背景を分かりやすく解説し取らねばならぬ責任は取るべきである。
- 最近になって地震の予知を将来的にも不可能とする意見の方が学会のマジョリティを占めていることを知った。連絡会の先生ははるか沖地震の時は遥かすぎて予報は観測網があっても無理だったと言ったと記憶する。では神戸の直下はどうなのか。連絡会の言い草を延長すれば観測網を敷いておれば予報できたはずか。どこかの記事にマグニチュード8以下では出来ないだろうとあった。あの神戸の大災害はマグニチュード7.2だから予報なんてどうしても不可能と言うのか。先の京大某教授「マグニチュード6程度の余震の起こる確率はあるといえてもいつ来るかは言えない」、ここらへんが我々の感覚的常識に合った話である。伊豆に投じたような大型予算を割り当てる研究プロジェクトの採否は正しく行われているか。ムードを巧みに造ったマイノリティに乗せられた結果で金持ち日本の世にも不思議な大博打のプロジェクトと私には映るのである。その分我々弱小研究者の予算に響いています。
- ロス地震の時高速道が落下崩壊したとき日本では耐震性に十分な配慮がされているからアメリカのような無様な結果にはならないと地震工学の権威(ご本人?)が広言していたことにたいして、東大某教授「耐震設計の限度以上の震度だったのでしょう」、ロスの地震の震度はいくらか知らないが、そもそもの日本の耐震設計は関東大震災級が常に頭にあるのではなかったか。上述の発言をした「権威」の正確な発言内容を検証し、危険な安心感を与えた社会的責任を追求すべきである。ビルマ・インパール作戦で白骨街道を指揮した将軍を何の罪にも問わなかった日本軍の体質はここらでご用済みとしたい。アメリカは終戦間際に日本潜水艦に魚雷で撃沈された巡洋艦の艦長を法廷で裁いているのである。
- それにしてもテレビ報道が完全に東京中心なのに驚く。東京のキャスターが直接東京の学者を連れて乗り込んでくる。あるいは東京のキーステイションの指揮で現地が振り回されている。NHKも民放もである。京大の先生方もたまたま当たっていたからお呼びであったが、普通ならまず表に出てこなかったでしょう。外交軍事ならいざ知らず地震まで東京に預けないと自信のある報道にならない体制に組上がっている。東京一極なんて言っても地元がこの程度で中央でないと治まらないのだから地方文化の育成など先の先だ。地元を育てる熱意が算盤に負けていると言うのが私の悪口。皆さんも大いに悪口を言って下さい。
('95/01/19)