
- ひるごろ実験室の近くを歩く。電灯がともっていない。何気なく扉を開ける。実験台を片づけてその上で昼寝をしているのがいる。神聖な実験台を何と心得るとたたき起こす。わが卒業研究生である。ちと油断すると教室も実験室もごみだらけである。台の上にジュースの粉が載っている。心配になって冷蔵庫を開ける。
- 当たった。ビーカーに作ったジュースが裸で仕舞われている。卒研の始まる前に冷蔵庫に試薬と食品を混載したためにおこった中毒事件を話したはずなのにもう暑さに負けている。ついこの間までは卒研では7時8時は宵の口式の頑張り屋が多かったというのに今は先生より1ー2時間遅れてきて先生より2ー3時間は早く止めてしまう。女子学生は一般に男子より真面目と評判が良かったのに研究への情熱よりは自分の生活のバランスのほうが気になるらしい。つまり男子並になってきた。高等教育を受けるものが時間給制の労働者の姿勢ではわが国の将来が思いやられる。そういえばアルバイトにパートで働く学生がいる。学費稼ぎ結構。だが研究者はパートタイマーと同じなどと思わないでくれ。
('94/07)